稀少性の高いブラックアルパカ。ザ イノウエブラザーズは、全体の0.005%とされる無染色で美しいブラックアルパカのコレクションを、昨年の12月にローンチして話題になった。

モノ作りがスタートして約20年、遊牧民と真摯に向き合ってきた。

「クオリティを突き詰めるなら、優れた血統のアルパカをいい環境で育てて、ピュア度を上げることが重要。それだけでなく、我々は遊牧民と“ダイレクトトレード”をしています。

彼らと直接交流して現状を把握し、職人の親兄弟、祖父母とも意見交換して熱量を受け止めるよう心がけています」。

アルパカ製品作りに従事する遊牧民は、99%が先住民だと言われている。昨今は、ビッグメゾンからも注目され、世界的にアルパカの認知度と評価は高まっている。

彼らの労働を守りながら、優れたモノだけを届けたい。その気持ちがタイトルの精神につながっていった。

「稀少だから価値があるのではなく、追求して稀少なものに到達したのです。僕たちは、巷では高級と捉えられるベビーアルパカを最低限のクオリティとしています」。