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② Jay-Zも関わりが浮上、ディディ事件のその後

2025年は最もHIPHOP界を震撼させたディディ事件の今後の行方に注目が集まることは間違いない。

ただでさえ話題を生んでいる大事件だが、さらに2024年12月初頭、大物ラッパーであるJay-Zが、2000年のMTVミュージック・アワード・ショーのアフターパーティーにてディディと一緒に当時13歳の少女に性的暴行を加えたとして民事裁判を起こされたばかりだ。



Jay-Zといえば日本でも大人気なビヨンセの夫としても知られている。HIPHOP界のトップに君臨するラッパー兼ビジネスパーソンであり、億万長者どころではない。そんな大物ふたりが当時13歳の少女を交互にレイプしたというニュースに、アメリカは驚きを隠せるはずもなかった。
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しかし、被害女性(現在38歳)はNBCというテレビ局のニュース番組に出演してインタビューを受けたのだが、彼女の供述にはさまざまな矛盾点があり、この訴訟ではJay-Zが勝利して無実になる可能性が高いという興味深い進展を見せている。

私のYouTubeチャンネルにて被害女性のインタビューの逐次通訳と解説をしていますので、気になる方はぜひご覧下さい。

解説動画はこちら!



ディディに関しては、刑事事件として捉えられているため、未だに拘置所に収監されている状態だ。2025年の5月に初公判を迎える予定ではあるが、その日程も延びると予想されている。

ディディに関して最も注目されているのが、拘置所からの保釈の有無と、多数の被害者が関わる多くの民事訴訟、それらが刑事事件に発展するか否かという点である。

今後も私のYouTubeチャンネルにてディディ事件の考察は続けていくが、多数の動画に分けて解説しているので、ぜひチェックして頂きたい。

ディディ事件の解説動画はこちら!
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③ 西海岸VS東海岸の盛大なビーフ再び?

2025年の元日、ジョーイ・バッドアス(Joey Bada$$)というNYを代表するベテランラッパーが『The Ruler’s back』という曲をいきなりリリースしたが、内容が西海岸のラッパーたちに宣戦布告するものだったことで、新年早々話題を生んだ。


「Joey Bada$$ - The Ruler's Back (Official Video)」より引用

2024年はケンドリック・ラマーがドレイクにビーフで圧勝した出来事を筆頭に、全体的に西海岸のラッパーやレーベルがHIPHOP界でかなり活躍した年だったことでも知られている。

話題を生んだジョーイの曲は、ざっくり言うと「東海岸のラッパーもまだまだスキルに溢れているぞ! 西海岸ばかりに媚びを売るな!」的な内容をキツめにラップしたもの。去年の歴史的なビーフの影響を受けたアメリカ中のラッパーが、自身のスキルを誇示するために火の中に油を注いでいるような曲である。
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すでに数名の西海岸ラッパーたちがこの曲に対するアンサーを返している。下手すれば1996年ピークに達した東海岸VS西海岸の盛大なビーフが再び起きるかどうかで注目を集めている。



しかし、今回のビーフは現時点では明らかに「スキルの競い合い」という要素が全面的に出ており、96年に起きた2PACの死などの悲劇にまでは発展しないと見られている。

なのでHIPHOP文化にとって良い刺激を与えるビーフになることが予想され、多くのファンが期待と希望を胸に注目している状態だ。

The Ruler’s Back の解説はこちら! 
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