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2024.11.28

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近年急増する「発達障害による夫婦関係のトラブル」。妻の身に起こるカサンドラ症候群とは?



ここ10年ほどでぐっと認知度が上がった発達障害。前編では発達障害がどのような障害であるかを昭和大学発達障害医療研究所の所長で准教授の太田晴久先生にうかがった。

後編では、最近増えているという発達障害の夫婦関係について語ってもらった。
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話を聞いたのは……太田晴久先生●昭和大学発達障害医療研究所 所長・准教授であり、昭和大学付属烏山病院 発達障害外来の精神科医。2025年10月11日(土)、12日(日)に開かれる「第12回 成人発達障害支援学会 東京大会(一般の方も参加可)」に大会長として登壇する。

太田晴久先生●昭和大学発達障害医療研究所 所長・准教授であり、昭和大学付属烏山病院 発達障害外来の精神科医。2025年10月11日(土)、12日(日)に開かれる「第12回 成人発達障害支援学会 東京大会(一般の方も参加可)」に大会長として登壇する。

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夫の発達障害に悩む妻の症状「カサンドラ症候群」



――前編では、大人になって発達障害と診断されることもあるとお聞きしました。仕事だけでなく、夫婦関係で悩んでいる方もいるのでしょうか。

太田 そうですね。「カサンドラ症候群」という言葉をご存知でしょうか? 正式な医学用語ではないのですが、特に“発達障害の夫を持つ妻”に現れる症状のことを指します。

例えば、夫がASD(自閉スペクトラム症)でコミュニケーションや共感力を苦手としていた場合、夫婦間の会話や意思疎通がうまくいかないと苦悩し、妻側が心的ストレスを感じて不安障害や抑うつといった症状が起きてしまう状態です。
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「夫婦関係をうまく築けない」と困って受診され、夫が発達障害だったというケースがかなり増えています。

――男性は一般的にコミュニケーション不足のような面もあるように感じます。

太田 もちろん逆もあって、夫婦関係がうまくいかず、夫が発達障害だと思って受診したら“違った”というケースもあります。それは夫婦の相性の問題かもしれないし、必ずしも夫婦のどちらかが発達障害だとは限りません。

ただ、夫婦間のもつれの原因が発達障害だったケースがあるのも実状。妻だけでなく、中高年男性が受診されることも近年は増えています。


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