著名デザイナーが手掛けたルノーの“レストモッド”
「ルノー17エレクトリック・レストモッド×オラ・イト」。レストモッドというだけあり、全長や全高、サイドのスリットなどはベース車と同じ。
ルノーも、かつての車を“レストモッド”で蘇らせたコンセプトカーを発表した。
それが「ルノー17エレクトリック・レストモッド×オラ・イト」。元になった「ルノー17(ティセットゥ)」は、知らない人のほうが多いだろう。
車名に入っている“レストモッド”とは、旧車を修理(レストア)して一部をカスタマイズ(モデファイ)する、という意味。その意味では随分と逸脱しているように思えるが、おかげでカッコ良さも爆盛りされている。
全幅のみ、ベース車より170mm広げられた。おかげで安定感のある優雅なデザインとなった。
それもこれも、ルノーが手を組んだフランス人デザイナーのオラ・イト氏の手腕だろう。彼はイギリスのライフスタイル誌で「40歳以下の最も影響力のあるデザイナーTOP40」に選ばれた実力者。
ルイ・ヴィトンなど有名なブランドのロゴのパロディで一躍注目を集め、未来的なデザインアプローチで有名なデザイナーだ。そのイト氏が古い(レトロ)車を未来(フューチャー)的にアプローチしたのだから、レトロフューチャーになるのは当たり前かもしれない。
丸目4灯だったかつてのルノー17のヘッドライトは、新たに黄色の長方形4灯に。リアランプは横一本にまとめられた。
大きなリアウインドウが備わるところもベース車と変わらない。
インテリアではさらに彼の手腕が発揮され、4つの小さなモニターが各種メーター代わりとなり、センターコンソールにはディスプレイがひとつ配置されている。
そうそう、車名に“エレクトリック”と入っているように、このコンセプトカーは電気自動車が想定されている。シフトレバーがないなどシンプルにまとめられているのは、それも要因のひとつかもしれない。
インテリアは激変。ステアリング奥にある4つのモニターはそれぞれ速度計などが割り当てられるようだ。
イト氏は「ルノー17を未来にテレポートさせ、いくつかの微妙な変更を加えることで、まったく新しい外観を与えました」と言う。
ベース車のいくつかの特徴を「未来的なタッチで強調した」とイト氏。
“いくつかの微妙な変更”だけで、これだけ印象が変わるなんて。やはり有名ブランドのロゴをパロディしたにも関わらず、それらのブランドと協業するようになるくらいの実力派だ。
ルノーにはぜひとも、今後の車のデザインに、彼のセンスを活かしてもらいたいと思いつつ、まずはカッシーナで買えるイト氏の作品(イス)をゲットしてみるのもおすすめだ。
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