腕元にはヴィンテージのロレックス「デイトジャスト」をチョイス。タイムレスなドレスウォッチゆえ、正統派のネイビーピンストライプスーツに好相性。またヴィンテージはサステナブルという共通点も。
「ドレスコードは相対する人を不快にさせないためにあり、そういった意識は当然持つべき。そのうえで、もっと自分らしく、感性や生産性を最大限に発揮できるビジネススタイルがあれば素晴らしいと思います。
私もお会いする方によってはスーツやジャケットを着ることがありますが、ある程度自分らしいと思え、マインドにも合っていると感じるスーツスタイルを心がけています。
その点、適度にドレスダウンさせた“着流しスーツ”は僕の価値観にも合う。普段の延長線上にあるスタイルなので自分を出せるし、相手もリラックスして本音でコミュニケーションできると思うのです」。
互いにリラックスでき、本音のコミュニケーションを促すビジネス服。信頼関係が重要なビジネスにとって、それは理想の服といえるだろう。“着流しスーツ”は、そんな存在になりえるのかもしれない。
スーツ19万8000円/ブルックス ブラザーズ(ブルックス ブラザーズ ジャパン 0120-02-1818)、カーディガン2万9700円、Tシャツ9680円/ともにスローン(ザ ショップ スローン 新静岡セノバ店 054-266-7241)、スニーカー4万9500円/オートリー(トヨダトレーディング 03-5350-5567)、メガネ6万7100円/ルノア(グローブスペックス エージェント 03-5459-8326)、ヴィンテージの腕時計76万7800円/ECW SHOTO(江口洋品店・江口時計店) 03-5422-3070
今回、久保さんが着用した「ブルックス ブラザーズ」のネイビースーツは、仕上げに天然の蜜蝋を用いたもの。久保さんの仕事と同様、環境に配慮した一着だ。
オーセンティックな「クラシック」フィットのふたつボタン。ネイビーの生地はタリア・ディ・デルフィノ社の「ハニーウェイ」で、仕上げに薬品ではなく蜜蝋を用いる。
しなやかさと繊細な光沢、そして環境への配慮を実現した生地だ。
「ブルックス ブラザーズはカッチリしたイメージでしたが、これはしなやかで着心地もいい。天然成分でもこんな仕上がりになるとは驚きました。
こうしたサステナブルなモノは増えましたが、実際どれほど環境に負荷をかけないかを示す基準が必要だと思います。
弊社は環境省の実証事業に採択され、クラスのサービスでモノが循環し続ければ、売り切るよりも二酸化炭素の排出量が減ることがデータで確認されました。
サステナブルが当たり前となるからこそ、今後はその見極めが重要なのです」。
クラス 代表取締役社長 久保裕丈さん●1981年、東京都生まれ。東京大学工学部卒業。東京大学新領域創成科学研究科修士課程修了。米系コンサルタント会社を経て、2012年、会員制ファッションサイトを運営するミューズコー創業。18年にクラスを創業。恋愛リアリティ番組『バチェラー』日本版の初代バチェラーだ。
OCEANS11月号「NEWSなデニム」から抜粋。さらに読むなら本誌をチェック!