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レストモッドで総額500万円以上!? トラブルを乗り越え、今がベストな状態と言える理由

とはいえ、そこは67年も前の車。走れなければ意味がない。問題なく乗れるようになるまでにかなりの費用がかかったのは想定内だったり、想定外だったり……。

「エンジンルーム、ほぼ新品だから綺麗でしょ? 結構オーバーヒートに悩まされて、エンジンは1回半乗せ替えてるし、ミッションも2回替えてるんです。ここだけで余裕で300万円はかかってると思います」。
と、それだけで十分新車が買える金額を叩き出す。


 
「実は、エンジンに関してはインジェクションにした後に、結果キャブレターに戻したんです。結局、コンピューターって誰でも直せる訳じゃないので、そこが直せなくなっちゃうと“めちゃめちゃ調子のいい、エンジンがかからない車”になっちゃうんですよね。相性もあると思うけど、今の状態が一番燃費がよくてちゃんと走ってくれるし、壊れても修理しやすい。トラブルが起きにくい仕組みに戻したって感じです」。


 
大がかりなレストモッドを経て、「今が一番調子がいい」と言い切れるほどの状態になったそうだ。

「もともとこの車の仕組みがどうなっているのかを理解することがすごく大切ですね。こういうときはどう対処したらいいかっていうのが分かるし。作り自体はすっごい簡単なんですよ。だから今の車より全然覚えやすいと思います。あとは維持するためにたくさんお金を稼ぐことかな(笑)」。


 
まさに“手はかかるけどとてつもなくかわいい子ども”と言うべき存在。そこまでしてこの車にこだわるの理由はというと、「直せば乗れるんで」とキッパリ。

「古い車って中身を全部新品にして、ちゃんと機能するようにしてあげれば、そこからさらに20年は乗れると思うんですよ。それを繰り返していけば、ボディがダメにならない限り一生乗れる。それと、単純にこんなにカッコいい車は他にないし、今後作られることもないと思うから。20年ごとに500万円と思えば高くないんじゃないですかね」。
 



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