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④カラダにいいといわれる不飽和脂肪酸
「脂質を構成する脂肪酸には、大別して飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2種類があります。

飽和脂肪酸は取りすぎると血液中の中性脂肪やコレステロールを増やしますが、一方の不飽和脂肪酸は健康にメリットがあるといわれ、血液中のコレステロールを下げたり、血液循環を良くしたりする作用があります」。

⑤夏場に摂りたい鉄分もたっぷり
「鉄分、カルシウム、亜鉛などのミネラルも豊富。特に血液のヘモグロビンを形成し、酸素を細胞に届けて疲労回復を促す鉄分は他の肉の2〜3倍以上。

鉄分が不足すると、血行不良による顔色のくすみや肌にも影響があります。夏場は汗で流れ出てしまうため、しっかり摂取したい栄養素です」。

⑦薬味と食べると馬力がアップ
馬肉といえば、にんにくを添えた馬刺しがポピュラーな食べ方。「馬肉に含まれるカリウムは体内のナトリウムの排出を促すことでむくみを解消します。

一方、余分な熱を排出してカラダが冷えてしまう可能性もあるため、にんにくや生姜、たまねぎなど、血行を良くする薬味と一緒に食べるのがおすすめです」。

[番外編]戦国武将は馬肉に助けられた!?
馬肉食の発祥は諸説ある。農林水産省のホームページによると、熊本藩主の加藤清正が朝鮮出兵の際、食料がなくなり、しかたなく軍馬を食べたところ、大変美味だったのが始まりとされている。

江戸時代は一部の農民が食べていたという話だが、明治時代になるとしだいに広まっていったとのこと。

また、関ヶ原の戦いでは、島津の退き口で疲労と空腹の限界に達した島津義弘一行が馬の肉を分かち合い、体力を回復したという逸話も。馬肉は戦国武将も頼った伝統のスタミナ食といっても過言ではない。

ただし、プリン体も多い食材のため、尿酸値の高い人は食べすぎに注意したほうがよさそうだ。


OCEANS10月号「47都道府県ショップガイド」から抜粋。さらに読むなら本誌をチェック


押条良太=文

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