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Have a nice ONSEN trip
地震が起きた際の受け身として、どんな格好を思い浮かべるだろうか?
「皆さん、こんな姿勢になるんじゃないかな。でも、これってすごく非効率だし危険なんです。両足を揃えてかがんだら、いざというときにすぐ逃げ出せないし、手で頭を覆って下向きになると視野が狭くなるから瞬時に状況を把握できない」。
では、どんな姿勢が良いのだろう?
「僕がおすすめするのは、片膝立ちになり、手は”グー”で後頭部を守る姿勢。これであれば、視野も確保できます。それにクラウチングスタートの“位置について”のような体勢だから、その場が危ないと思ったときは勢い良く踏み出せるんです」。
「手は頭頂部ではなく、後頭部から首の付け根あたりまでをカバーしてください。ギュッと強く握らず、卵を握るように手の中に少し空間を持たせるのがポイント。モノが落ちてきた際にクッションにもなりますから。
そして両肘をできる限りくっつけて肺と心臓を守ります」。
野村さん曰く、この姿勢は地震に限らず、雪崩や雑踏事故などにも有効なんだとか。
「例えば、2年前に韓国で起きた『梨泰院雑踏事故』では、圧死した方がたくさんいました。身動きが取れない状況では、小さくても呼吸ができるスペースを作ることが大切です。この場合は、両手を鼻と口の前に持ってきて空間を作り、両腕で肺と心臓を守る。目は周りを見つつ、少しでも動けそうな場所を見つけたらサッと逃げるのです」。
見ただけではカラダは覚えてくれない。いざというとき、パッとこの「ノムラ式プロポーズ姿勢」になれるよう、実際にポーズをとってみよう。
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