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2024.09.01

「見たことない日産」「ワーゲンバス一族の最新型」。人気者のベンツ・スプリンターに、2台の対抗バン



まとまった休みが取れたら、荷物をあれもこれもドカッと積んで、行く先なんて決めずにまずはアクセルを踏む。

そんな憧れのバンライフの相棒として選ぶならやっぱり、格好良さでも使い勝手でも、以前にOCEANS CARとしてカスタムしたこともあるメルセデス・ベンツ「スプリンター」か……。

と思っていたら、日産とフォルクスワーゲンからスプリンターに負けない見た目とスペックの対抗馬が出ていたぞ!
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見たことないのにしっかり“日産顔”な「インタースター」

日産「インタースター」。日産初となる100%電気モデルも用意された。

日産「インタースター」。初となる100%電気モデルも用意された。


「おいおい、日本人ならNISSANを忘れてもらっちゃ困るぜ」とばかりに登場したのが、日産が欧州を中心に販売する「インタースター」だ。

インタースターの競合車にはメルセデス・ベンツ「スプリンター」やフィアット「デュカト」などがある。

インタースターの欧州での競合車には、メルセデス・ベンツ「スプリンター」やフィアット「デュカト」など。


インタースターは、日産がアライアンスを組むルノーの「マスター」と基本構造が同じ大型商用車。

初代は2001年にヨーロッパデビューを果たし、マスターと共にかの地でスプリンターやデュカト一族(プジョー「ボクサー」やシトロエン「ジャンパー」)などとしのぎを削っている。

Apple CarPlayやAndroid Autoが利用できるので、カーナビアプリや音楽アプリなどが使える。

Apple CarPlayやAndroid Autoが利用できるので、カーナビアプリや音楽アプリなどが使える。


今年1月にマスターの新型が発表されたのに続いて、2月に2代目インタースターも登場したというわけだ。

どちらも既にヨーロッパでは販売が開始されている。ライバルたちと同様、ボディバリエーションが複数あるから、自分のバンライフに合わせてベース車として活用しやすい。

フラットな荷室。バックドアはもちろん観音開き。左右にスライドドアも備わる。

フラットな荷室。バックドアはもちろん観音開き。左右にスライドドアも備わる。


マスターとベースは同じ車とはいっても、顔は思いっきり“日産顔”。日本で乗るなら「日産の新しい車でこんなのあったの?」な周囲からの視線が、他のライバル車と違って心地よいかもしれない。

心臓部は2Lディーゼルターボのほかに、100%電気モーター、つまりBEV(電気自動車)もあるのが大きな特徴だ。

BEVの最大航続距離は460km。しかも30分の急速充電で252km分もの充電ができるから、サービスエリアでトイレによってコーヒーでも飲んでいれば、あっという間に次の休憩まで安心して走らせることができる。

ダッシュボード上やシート下など、収納スペースがたっぷり。

ダッシュボード上やシート下など、収納スペースがたっぷり。


全長で最大6m超というこのクラスの大型商用車は、日本で取り回すには少し勇気がいるので、日産による正規輸入は期待薄だが、イギリスでも販売されるだけに、右ハンドル仕様は存在する。

それこそ、海遊び仕様にカスタムしたインタースターをサービスエリアで急速充電器のコネクターを差し込んでトイレから帰ってみたら、近寄るのがはばかれるほど視線を集めているかも!? 
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ワーゲンバスを祖に持つ「トランスポーター」

とはいっても、やっぱりこのクラスは大きすぎるなあ、というなら、フォルクスワーゲンの7代目「トランスポーター」を待ってはどうだろう。

フォルクスワーゲン「トランスポーター」。ディーゼルターボ、PHEV、BEVが選択できる。

フォルクスワーゲン「トランスポーター」。ディーゼルターボ、PHEV、BEVが選択できる。


みんなが大好きな「ワーゲンバス」を祖に持ち、全長が約5mという商用車だ。ライバルにはメルセデス・ベンツの「ヴィトー」(Vクラスの商用車)などがあり、日本には乗用車モデルの「ヴァナゴン」が正規輸入されていたこともある。

その最新モデルが来年には発売されると噂される中、ひとまず先に一部写真が公開された。

オプションで4WDが選択可能。

オプションで4WDが選択可能。


7代目トランスポーターは、ディーゼルターボ車とプラグインハイブリッド車、そしてBEVが用意される予定。
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またタクシーなどを想定した“乗員輸送用”の「コンビ」や、その高級シャトルバス仕様の「カラベル」、あえて見た目を素っ気なくした「パンアメリカーナ」など、バリエーションも豊富だ。

液晶パネル式メーターとインフォメーションパネルが運転席を囲む。

液晶パネル式メーターとインフォメーションパネルが運転席を囲む。


ワーゲンバスといえば、同社には “電気版ワーゲンバス”ともいえる「ID.Buzz」があり、年内には日本で販売されると噂されている。

ただしID.Buzzは全長約4.7mのミニバンだ。それに対してトランスポーターは2列目以降ががらんどう、つまりキッチンやソファを備えるといったカスタムがしやすい。

BEVは電動ノコギリも使える最大2300ワットの電源を備えることも可能。

BEVは電動ノコギリも使える最大2300ワットの電源を備えることも可能。


しかも、電気より安心して気の向くまま走らせることができるディーゼルやプラグインハイブリッドが選べる。

バンライフの相棒として“ワーゲンバス一族”から選ぶなら、トランスポーターじゃないだろうか。

歴代トランスポーターの中でも人気の「パンアメリカーナ」は、SUVっぽいエクステリアが特徴。

歴代トランスポーターの中でも人気の「パンアメリカーナ」は、SUVっぽいエクステリアが特徴。



どちらも魅惑的だし、もちろんスプリンターという選択肢も捨てがたい。どれにしようか、どう改造しようかとワクワクしながらあれこれ妄想するのが、胸躍るバンライフの第一歩なのかも知れない。

籠島康弘=文

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