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名店④ 函館の温泉地に構える人気店「maido」



最後に紹介するのは「maido」。同店は、北海道3大温泉郷のひとつに数えられる名湯「湯の川温泉」を擁する湯の川エリアに軒を構える人気店である。

オープンは、2013年11月。創業数十年クラスの老舗がひしめく函館においては、かなり新参の部類に属するが、その人気ぶりは、諸先輩方に勝るとも劣らず。

私が訪問したときも、カウンター席はもちろん、テーブル席や小上がり席も満席状態で、わざわざ外国から同店へと足を運ばれた方もいるほどの活況を呈していた。


 
そんな「maido」が現在提供する麺メニューは、「塩らーめん」「黒しおらーめん」「醤油らーめん」「味噌らーめん」「担々麺」など。

「担々麺」のレベルの高さにも定評があるが、初訪問時に食べるなら、やはり「塩らーめん」。店側も「塩らーめん」を看板メニューとして推しているので、間違いないところだろう。



鶏ガラを長時間かけて弱火で炊き上げ、素材の持ち味を徹底的に引き出したスープは、永遠にすすり続けていたくなるほど深遠なコクと豊かな滋味が鮮烈な印象を刻む、会心の出来映え。塩ダレのエッジもキリリと立ち、食べ進めるにつれて、体感的なうま味が右肩上がりに伸び上がるのも、この1杯の特筆すべき魅力だ。

このスープとタッグを組むのは、美しい黄色を呈した中細縮れ玉子麺。スープの持ち上げも申し分なく、気が付けば、丼が空っぽになっていた。

オーセンティックな「函館塩ラーメン」を、その持ち味を損ねることなく、タレの訴求力強化を図るなどして、現代風の味わいへとブラッシュアップさせた逸品。

この1杯を食してから、名湯「湯の川温泉」をゆっくりと堪能するのも、一興ではないだろうか。
maido
住所: 函館市湯川町1-26−34
営業:11:30〜14:30/17:00〜20:00(月曜は昼営業のみ)
定休:火曜
Instagram:maido_hakodate


田中一明=写真・文 池田裕美=編集

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