就職活動は営業職に絞って、さまざまな業界をリサーチした。その理由は「じっとしているとすぐ寝ちゃうので、喋る仕事じゃないと無理だな」という独特なもの。
「ただ、バンザンの説明会では代表が『営業は喋りが上手かどうかが大事なわけではなく、お客さんが本当に求めていることをよく聞いて、それならこうやって解決できますよとご提案する仕事』と言っていて、ああ、そういうことなんだと。オンライン教育サービスは無形商材なので、自分の実力をより試せるんじゃないかという思いもありました」。
バンザンの主力商品は「メガスタ式オンライン」。小学生から高校生までを対象に、独自のノウハウと授業採点AIを組み合わせた指導方式で効果を上げている。
授業は教師、生徒、手元の答案という3画面で行う。
「まず、オフライン教育で30年近く、オンライン教育でも8年以上積み重ねてきた実績が強みですね。さらに、4万人近くの教師が在籍しているので、電話やアンケートでの詳しいヒアリングのもと、そのお子さんとの相性も含めて教師を厳選します」。
なお、詩織さんの仕事は資料請求や問い合わせがあったお客さんに電話をかけて、オンライン面談に進むためのアポイントを取ること。
入社2年目で営業成績がトップになったうえに、彼女がアポを入れた面談が契約に至った件数が月に120件を超えたこともある。これはいまだ破られない同社の最高記録だという。
「当時、営業トップの先輩と週3か4ぐらいで飲みながら報告とフィードバックを繰り返すなど、とにかくがむしゃらに取り組んでいました。
ポイントはお客さんのニーズを的確に捉えること。また、電話は顔が見えないので、ちょっとした声のトーンや間の取り方がすごく大事なんです」。
こちらが防音シートに囲まれた商談スペース。
たとえば、大学受験で医学部志望なら医学部専門の教師を紹介する。
志望校に合格するには実力が足りず、お母さんが浪人前提で寮を探していたが、ふたを開けてみると志望校以上のレベルの大学に受かったこともあるそうだ。
合格の喜びが寄せられた分厚い冊子。
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