「1300が似合う大人になりたかった」
ーーまなぶさんは姉の影響で、洋服やスニーカーを好きになったそうですが、たくみさんは? たくみ 僕がファッションに目覚めたのは中学生の頃。完全にまなぶの影響ですね。休日、ふたりで水戸まで買い物にいったときに、まなぶがバチバチにキメてきたんですよ。
ド派手なデザインのジャケットに、首にはストール、ちょっと尖った靴まで履いちゃって、とにかく目立っていました(笑)。
まなぶ 中学生のときは、『Men's egg(メンズエッグ)』を愛読していて、めちゃくちゃ影響を受けていたんです。学ランにフェンディのマフラーとか合わせていましたね。
たくみ 今思い出しても、あれはダサかったよなー(笑)。だけど、そんなまなぶを見て、俺も年齢的にオシャレに気を使わないとって思ったんです。
たくみ 当時は服も音楽も、まなぶからトレンドを教えてもらっていましたね。まなぶの姉ちゃんが東京に住んでいたので、最新の情報が手に入るんですよ。あと、まなぶの実家がスーパーだったから、好きな雑誌を仕入れてもらって読んでいました。
まなぶ 「とりあえずグレゴリーのリュックを買っとけ」とかアドバイスしてたね。
たくみ そうそう! 懐かしいな。
ーースニーカーを好きになったのはいつ頃ですか? たくみ バスケ部だったので、スニーカーに目覚めたのはバッシュがきっかけでしたね。部活ではアシックスを履いていたけど、ナイキやエア ジョーダンに憧れていました。
あるとき私服用に、ナイキのターミネーターを買ったら、何故かまなぶに怒られたんですよ。「エア フォース 1とダンクは履いてもいいけど、ターミネーターはダメだ!」って(笑)。
まなぶ いまはそんな偏見ないですよ! ターミネーターも格好いいと思います。
ーーニューバランスに惹かれるようになったタイミングは? たくみ 大学生の頃ですね。当時、ヒップホップユニットのThe Sexorcistが「1300」という楽曲をリリースしたんですが、めちゃくちゃ格好良かったんです。
最初は1300が何を指しているかわからなかったのですが、何度も曲を聞くうちにニューバランスの品番のことだって気付いて、それからニューバランスのスニーカーに対するイメージが大きく変わりました。
でも、いざ1300をお店で試着したら、全然似合わなかったんですよ。それで「俺にはまだニューバランスは早い」と思ってしまって……。いつか格好良く履きこなせるようになったら、買おうと決めました。
次にニューバランスを手にしたのは、27歳。やっと芸人として食べていけるようになった頃、ふと鏡の前に立って自分を見たらすっかり大人の顔になっていたんですよ。
「よし、そろそろ俺も1300を履いてもいいべ!」と、早速お店に行って試着したんです。そしたら大学生の頃とは違い、1300が似合う男になっていて。そこで初めてニューバランスを買いました。
ーー今まで購入した数は? たくみ 10足くらいは買いましたね。基本的に好きなのが「1000」番台。1300でデビューしたあとに、「1500」や「1700」などを一気に買い揃えました。新しい品番に手を出すより、同じ品番を買うのが好きです。
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