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服選びのポイントは、作り手とのご縁から

独自のファッションを謳歌していた村上さんの”おしゃれ全盛期”は、暇さえあればウインドーショッピングをしつつ、雑誌を読んで情報をゲットしていたそう。

「まず代官山の『オクラ』や『ハリウッドランチマーケット』から始まり、渋谷、原宿へと流れるというコース。原宿の『オアグローリー』にもよく行きました」。



「雑誌では、海外のファッションスナップ特集をチェックしていました。いまでも鮮明に覚えているのが、タイトなジャージを着て、スキニーデニムをはいたスキンヘッドのイギリス人の写真。あれがあまりにも格好良すぎて。もしかしたら、いま自分がジャージやブリティッシュ系のファッションが好きなのも、そこから影響を受けているのかもしれません。

あと当時、街行くおじいちゃんのファッションも参考にしてたかな。おじいちゃんって、めちゃくちゃ格好いい古着をさらっと着ていたりするじゃないすか。そういう方を街で見かけては、古着店で同じような服を探したりしていました」。 

ショップスタッフのリアルスタイルから雑誌のスナップ、さらにはおじいちゃんまで、さまざまなファッションに触れてきた村上さんが辿り着いた一軍スタイルが、今回のトラックスーツを主役にしたリラックススタイルだ。

ジャージには珍しいサイドポケットつきのパンツ。適度にテーパードがかったシルエットもお気に入りなんだそう。

ジャージには珍しいサイドポケットつきのパンツ。適度にテーパードがかったシルエットもお気に入りなんだそう。


「『モンシュカ』は大阪を拠点にしたワークブランド。工業デザイナーならではのアイデアやこだわりが詰まった服は、本当に楽しいんです。ブランドの方たちとは、2年くらい前にXのスペースで知り合いました。展示会にお邪魔したら、服がめちゃくちゃ可愛くて。そこからずっと仲良くさせていただいています」。

右ウエスト部分には、ブランドのアイコンであるリスをモチーフにした刺繍ロゴをオン。

右ウエスト部分には、ブランドのアイコンであるリスをモチーフにした刺繍ロゴをオン。


「このジャージは展示会でひと目惚れをして、息子と色違いで購入しました。遊びの効いたデザインはもちろん、薄手でリラックス感溢れる着心地も大好きです」。

ファッションが好きな人の大半は、ブランドやデザイン、素材使いなどに魅せられる人が多いが、村上さんの場合、それらとは一線を画す。

「僕の場合は、知り合いが作っている、または関わっているブランドを選ぶことが多いです。縁のあった人が作っていると思うと、着るときの気持ちもぜんぜん違いますから。デザインに対してどんなコンセプトでやっているかとか、”裏テーマ”みたいなものがわかるとうれしいんです」。


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