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慣れ親しんだ街と実家が泥だらけに……

実家に帰る際の道路の様子。水の力でアスファルトがめくれあがっているのがわかる。写真=本人提供

実家に帰る際の道路の様子。水の力でアスファルトがめくれあがっているのがわかる。写真=本人提供


7月8日(日)
朝 避難指示解除

翌日、主要道路も浸水の影響で通行止めとなっていたが、小笠原さんはなんとか迂回し、援助物資を積んで実家へ戻ることができた。峠を越え、山道を降りた瞬間に目に入ってきたのは、変わり果てた街の姿だった。

「道路も茶色くなって街が泥だらけで、知っている景色が一夜にしてこんなに変わってしまうんだと衝撃を受けました。言葉が出なかったですね」。

浸水被害で傾いた実家の冷蔵庫。写真=本人提供

浸水被害で傾いた実家の冷蔵庫。写真=本人提供


「実家に入っていちばん驚いたのは、冷蔵庫が傾いていたこと。水の力ってこんなにも大きいのかと思い知らされました。ほかにもテレビ、畳、襖、椅子、タンスなど、床上70センチ以下にあったものはすべてダメになりましたね。床もほとんど剥がれていましたし、断水にもなっていました」。

小笠原さんの実家は堤防によって水流もある程度抑えられたようだが、堤防のない地域では2階まで浸水した家もあったという。


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