連載「業界人! スニーカーハンター」とは…… スタイリストの平健一さんをナビゲーターに迎えた人気企画「業界人! スニーカーハンター」。今回のメンバーは、アトモスのディレクターを務めるお馴染み小島奉文さんと、お笑い界屈指のスニーカー好きとして知られるサルゴリラの赤羽健壱さんだ。
通算第6回のテーマは、前回同様「夏に履きたいスニーカー&サンダル」。本企画のキーマンである平さんのおすすめは「小島さんと赤羽さんの回がこってりだったので……僕はあっさりで(笑)」との由。
モンベルの「ロックオンサンダル」、チャコの「Z1 クラシック」など、誰もが知る永久不滅のロングセラーをリコメンド。
ビールで言えばキリンのラガー。アイスで言えばハーゲンダッツのバニラ。改めて、定番商品の実力を再認識することになったのである。
業界の“スニーカーハンター”たち
| 平 健一 スタイリスト。スニーカー歴は四半世紀に及び、一生かかっても履き切れないのでは?というほどのストックを抱える。他ハンターを唸らせるヒネリの効いたセレクトが魅力だが、今回は“いつでも誰でも買える一足”もチョイス。instagram @runrun1980 |
| 小島 奉文 アトモス シニアディレクター。マニラ店のオープン、千駄ヶ谷店のリニューアルと勢いの止まらないスニーカーショップ、アトモスの最重要人物。スタイリストの平健一さんとは文化服装学院時代の同級生なのだとか。instagram @koji198139 |
| 赤羽 健壱(サルゴリラ) 幼馴染みの児玉智洋さんと2016年にサルゴリラを結成。『キングオブコント2023』王者。スニーカーはファッションとしてはもちろん、日々の散歩のかけがえのない相棒でもあるそう。ゆえに見た目のみならず履き心地も重視する。X @akabass |
コスパ最強のモンベル「ロックオンサンダル」
平 さあやってまいりました、第6回「業界人! スニーカーハンター」。3本まとめて録ってますから(
YouTubeの動画もぜひチェックを)、そろそろお腹いっぱいという噂も。
小島 完全に胃もたれを起こしてます。
赤羽 僕ももう、お腹いっぱいです。食後のデザート感覚でお願いします。
平 お任せください。あっさり、すっきりのチョイスです。今まで「スニーカーハンター」では最新作をメインにしてきましたが、今回は改めて優れた定番を紹介しようと思って。
「平さんの紹介するスニーカーはいつも買えないものばかり」なんて声が聞こえてくるんですよ(笑)。だからオーシャンズのユーザーさんが見て、すぐに買える、グッドプライスなスニサンを選びました。やっぱり自分、スタイリストですから(鼻息)。
で、一発目はこれ。モンベルの「ロックオンサンダル」(XS)。
赤羽 モンベル大好きです!
平 この「ロックオンサンダル」はデビュー当時、僕の周りでも結構流行ったんです。10年くらい前かなあ。当時は確か2600円だったんですよ。
小島 10年前でもそれは安すぎ。
平 この「ロックオンサンダル」の前身となったのが「ソックオンサンダル」(現在も販売中)。踵のストラップがないモデルですね。
小島 流暢だなあ。通販番組みたいですね(笑)。
平 何せ「ロックオンサンダル」は10数足持ってますから。今日持ってきたは今季のカラー4色。どれもいい色でしょ? それにサイズもめっちゃ揃ってるの。S、M、L、XL、XXLまで。そして今も安いんですよ。税込みで4840円。
赤羽 うわ〜全然安い。
小島 その値段でこの作りの良さはすごいことだよね。
平 ビームスさんの別注も出てますよ。ちょっとだけ高いけど。
僕はアウトドア関連の仕事が多くて……例えば海での撮影もよくあるんです。そんなとき、踵がパカパカ浮くビーチサンダルやスライドサンダルは使い勝手がイマイチで。
でもこの「ロックオンサンダル」は、鼻緒じゃないのでソックスのまま履けて、踵が固定されるのがいいんです。
赤羽 履いていいですか?
平 履いてください。今すぐ履いてみてください。
小島 コンパクトだから持ち運びにも便利だよね。
平 そう、テント泊のときに履くサンダルとしてもベスト。モンベルさんはもともと登山用品のブランドだから……赤羽さん、履けた? 地方営業に行くときは絶対「ロックオンサンダル」ですよ。ホテルの部屋で履いてもいいし、近隣に食事に行くときもこれで。
赤羽 うわ〜いい! めちゃくちゃ楽(ステップを踏み始める)。
平 動ける動ける! 片足約130gですから!
赤羽 軽快だ〜。これ、買います。
平 毎年カラバリが違うのも楽しい。だから10数足も持ってるんですけど(笑)。何せ本格アウトドアブランドだから海遊び、川遊びにも完璧。ストラップも乾きやすい素材を使っています。
小島 本当によく出来てますよね。アトモスではモンベルを扱ってないので、大変勉強になりました。一発目からいいのをご紹介いただきましたね。
平 でしょ。では僕の回は「ロックオンサンダル」1足で、さっぱりと終わります。
赤羽 いやいやいや。それはデザートすぎ。
サンダルなのに長く履けるチャコ「Z1 クラシック」
平 では2足目。こちらもサンダルで、チャコです。
小島 チャコ、久しぶりに聞きましたね。
赤羽 へえ〜可愛い! 「ロックオンサンダル」に比べてずっしりとしてますね。
平 そう、そこもポイント。ソールが2層になってますよね。実はこのブランド、ソールの張り替えができるんです。
赤羽 えー! サンダルなのに。
平 使い捨てじゃないのがいいでしょ。ソールを張り替えれば10年でも履けるし、逆にストラップに味が出てカッコいいんですよ。
いろんなモデルがあるんですが、今日持ってきたのは定番の「Z1 クラシック」(1万2100円)このストラップは、ストライプとチェックを掛け合わせたような新柄です。
さあ赤羽さん、これも履いてみてください。
赤羽 おお〜、モンベルの「ロックオンサンダル」よりしっかりした感じ。土踏まずのところが盛り上がっていて、めっちゃフィットします。
(前後に歩いて)固定されている感じが強くて、サンダルの履き心地じゃない。ちゃんとスニーカーです。アッパーのないスニーカー。そして見た目がカッコいいですね。
平 今日みたいなTシャツ&短パンにはもちろん合うんだけど、キューバシャツにリネンのパンツなんかを合わせると、大人のリゾートスタイルになりますよ。
小島 さすがスタイリスト。
平 本業は忘れないようにしてます(笑)。さっきも少し言ったけど、安いサンダルを履き捨てるよりも、ソールを張り替えて長く履くっていう考え方がいい。チャコの哲学に、今の時代がようやく追いついたんじゃないかな。
赤羽 長く履けば愛着も湧きますしね。
小島 これもいいチョイスだねえ。
平 しかも今すぐ、誰でも、リーズナブルに買える定番商品だから。
2/3