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電気SUVとして復活した「セニック」

ルノー「セニック」。以前のセニックが同社が提案する“90年代のベストなファミリーカー”だとすれば、今回の電気自動車&SUVは、2020年代のベストなファミリーカー。だから「セニック」という車名が再登場したようだ。

ルノー「セニック」。以前のセニックが同社が提案する“90年代のベストなファミリーカー”だとすれば、今回の電気自動車&SUVは、2020年代のベストなファミリーカー。だから「セニック」という車名が再登場したようだ。


さらに大英断を期待したいのが、ニューモデルの「セニック」だ。

え、セニックって昔あったよね?という人はなかなかのフランス車通。確かにルノーは1990年代に背が高くて荷室も広めなハッチバックスタイルの「セニック」をリリースした。日本にも初代の後期モデルが導入された歴史がある。

本国では4代目の生産終了となる2022年で、一度はその名前が消えたのだが、翌2023年9月に、電気自動車のSUVとして復活したのだ。

日産「アリア」と同じプラットフォームを使い、アリアと同じく2種類のモーター&バッテリーが用意されている。ひとつは60kWhで最大航続可能距離が430km、もうひとつが87kWhで625km。

電気自動車であるだけでなく、90%がリサイクル可能な部材で作られていることも、サスティナブルな次世代に合っている、と同社は主張する。

電気自動車であるだけでなく、90%がリサイクル可能な部材で作られていることも、サスティナブルな次世代車と言えるだろう。


レベル2の自動運転機能も含め30を超える先進運転支援機能を装備、GoogleのOSを搭載した12インチの垂直タッチスクリーン、音声で透明/不透明にできるガラスルーフ、AI機能による提案機能などはラフィーナ同様。

ラフィーナ同様、ステアリング奥とダッシュボード中央に大型のディスプレイが備わる。

ラフィーナ同様、ステアリング奥とダッシュボード中央に大型のディスプレイが備わる。


さらに電気自動車のセニックには、Googleマップを活用した最適な旅行プラン策定機能がある。

目的地をセットすると、充電が必要な行程ならば、スムーズに充電できるルートが提案され、もしその充電ポイントを通り過ぎたりすると、別のルート案をすぐに提案してくれる。

また風向きや風速を考慮して無理のない充電ポイントを提案してくれるので、安心してロングドライブに出掛けられるというわけだ。

カップホルダーに回転アームが組み合わされ、タブレット等を見ながら飲み物が飲める。

カップホルダーに回転アームが組み合わされ、タブレット等を見ながら飲み物が飲める。


セニックにとって電気自動車がなかなか普及しない日本は、正直セールス的にはあまり美味しくないかもしれない。

けれど新世代な機能もたっぷり搭載したセニックなら、欧州の新鋭テクノユニットばりに、日本でも大歓迎を受けられるんじゃないだろうか。

籠島康弘=文

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