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時計作りへの熱き“ハート”が認められ「ウォッチズ&ワンダーズ」に出展

スイスで開催される新作発表会。そのなかで、今では世界最大級と呼んで差し支えない展示会が、ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブである。



かつてSIHHと呼ばれたジュネーブの高級時計展示会が、名称や運営母体を変えながら、2020年、21年はオンラインにて、2022年からは対面にて、参加ブランドや開催日程を増やして毎年開催されている。

ウィッチズ&ワンダースでのフレデリック・コンスタントのブーズ。

ウォッチズ&ワンダーズでのフレデリック・コンスタントのブース。


フレデリック・コンスタントは2023年より出展を開始し、本年度も出展を継続。“創業35歳”の若武者が、ブランド数が限られたエキシビションに参加できるのは、その活躍ぶりに対する正当な評価と見て間違いないだろう。

かつてオーシャンズが、創業社長のピーター・スタースさんに話を伺った際に、「創業前、妻のアレッタとショッピングをしていたとき、価格とクオリティの適度なバランスのスイス機械式時計が見つからなかった。ないならば、自分で作ろうと思い至った」と話してくれた。

現在のCEOであるニールス・エガーディン。スタースのビジョンの惹かれ2012年にフレデリック・コンスタントに営業副部長として加わり、新キャリバー開発、ブランド拡大の指揮をとる。

現在のCEOであるニールス・エガーディン。スタースのビジョンの惹かれ2012年にフレデリック・コンスタントに営業副部長として加わり、新キャリバー開発、ブランド拡大の指揮をとる。


そんな実体験から時計事業をスタートしたからこそ、「初志貫徹」の熱き想いを35年にもわたって貫き続けているのだろう。

フレデリック・コンスタントのスイス工場。

フレデリック・コンスタントのスイス工場。


現在では、自社開発のマニュファクチュールムーブメントとして、アイコンである「ハートビート」を筆頭に、トゥールビヨンやパーペチュアルカレンダーといった複雑機構、あるいは、これまでの時計界になかったシリコン製高振動脱進機モノリシック オシレーターを備えたムーブメントなど、多彩なバリエーションを生み出している。

2019年には、ジュネーブ郊外のプラレワットに、これまでの2倍を誇る自社工場を設立し、大幅に生産能力を高めた。



このように「手の届くラグジュアリー」を、ブランドを進化・発展させながらも初志貫徹していく“ハート”もまた、このブランドの魅力といえるだろう。
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