プレスリリースより
当記事は「Forbes JAPAN」の提供記事です。元記事はこちら。 高高度気球を使った宇宙遊覧飛行を計画する岩谷技研は、営業用キャビンによる成層圏の有人フリーフライトを成功させ、7月以降の商業運行の開始がほぼ確実になった。
離陸するT-10 EARTHER。
同社は、昨年10月にも成層圏の有人フリーフライトを成功させているが、今回は商業運航に用いられる2人乗りの「T-10 EARTHER」型キャビンによるもの。
6月2日、午前3時49分、北海道新得町から離陸したT-10 EARTHERは、119分間、28.9キロメートルの飛行を終えて着陸した。到達高度は1万555メートル。同社の宮嶋香和氏がパイロットを務めた。
高度10,555m付近での宮嶋香和パイロット。
岩谷技研では、昨年2月から8月にかけて宇宙遊覧飛行の搭乗者募集を行い、定員の5人がすでに決定している。2時間かけてゆっくり上昇し、高度2万5000メートルの成層圏を1時間ほど飛行してから、1時間かけてゆっくりと降下し海に着水する。気球からの眺めは、高度約4万メートルの軌道を周回する国際宇宙ステーションからのものと変わらないという宇宙飛行士のコメントが同社のホームページに掲載されている。
現在の料金は1人2400万円。パイロットと2人だけの飛行となるが、6人乗りのキャビンの開発も行われている。ゆくゆくは1人100万円台での提供を計画しているとのことだ。