長い歴史を持つ「リーバイス」だが、ここにきてまたひとつ新事実が明らかになった。
「ナインリベット(9Rivet)」呼ばれるオーバーオールが世界最古のブルーデニムであることが判明したのである。
これを記念し、「リーバイス・ビンテージ・クロージング」でこのデニムを一針ごと丁寧に再現。本日より、リーバイスストア 京都および公式オンラインストアで販売される。
【写真24点】「限定復刻した世界最古のリーバイス」の詳細写真をチェック ところで何故、ナインリベットが最古のデニムだとわかったのか。
それは昨年、リーバイスが“ポケットの開口部の補強”、すなわちリベットに関する特許を取った1873年5月20日から150周年を祝うにあたってアーカイブの研究を行っている最中、とある疑問が浮上したことに端を発する。
鍵となったのはアーカイブデニムのパッチに記された日付だ。
それまで最古のデニムと認識されていた1870年代製造の501のバックパッチには、1873年から再び特許を更新した1875年3月16日の日付が記されていた。
しかし、リーバイス・ビンテージ・クロージングのデザイン・ディレクターであるポール・オニールは、リーバイスのアーカイブを調査するうちに、再特許日の記載が省かれたパッチを持つ1870年代のジーンズをいくつか特定した。
ただ、長い年月を経たそれらのパッチからはすべての情報を読み取れず、いつ製造されたものかは不明なままだったという。
そこで、アーカイブ室の管理担当であるヒストリアンのトレーシー・パネクは、スミソニアン国立アメリカ歴史博物館を訪問し、1964年にリーバイ・ストラウス社から寄贈されたリーバイスのリベット付きダックウエストオーバーオールの展示を発見。
通常11のリベットが付くリーバイスのジーンズだが、このアイテムのシンチバックにはリベットがなく、9つのリベット(ナインリベット)しか付いていなかった。そして、その背中には1875年の日付の記載のない無傷のパッチがあった。
再度ポケットのステッチ、ポケットの生地、ボタンなど、この時代の製品のすべてのディテールを綿密に調査した結果、これが1875年の再特許の取得以前に生産されたもので、アーカイブ室に保管されたすべてのブルーデニムよりも前に存在していたものだという結論付けたのだ。
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