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日本のストリートファッションは以前よりハイエンドにシフトしている、とボーズはいう。クラッシックなヒップホップファッションは、主婦や中年女性のファッションになりつつあり、若い人たちがオールドスクールな服装をすることを躊躇する要因になっているそうだ。

ラグジュアリー化するストリートウェア

しかし最近、ボーズは20代前半が多く訪れていたヒップホップのライブに参加し、クラッシックなスタイルとはまったく違うヒップホップスタイルが定着しているのを目の当たりにした。グッチやヴェルサーチといったハイファッションに傾倒していたのだ。

ヒップホップが第6世代を迎える中、こうした傾向があることはボーズだけでなく、アンブローズも認識している。アンブローズも今後は、日本でも高級ストリートファッションの需要が高まると想定している。そして、それこそが、彼女がずっと構想してきたことだ。ヒップホップファッションを頂点へーー。

「キャリアをスタートさせた当初、私がしていた会話は、ハイファッションとヒップホップカルチャーをどう融合させるか、というものでした。間違いなく、ハイファッションはストリートカルチャーに影響を受けていましたから。ただまだ『結婚』はしていませんでした」とアンブローズはいう。

「今、ファッションショーのフロントロー(最前列)を見ると、アスリートやラッパーが座っています。日本も同じようなことになっているでしょう。ヒップホップカルチャーが長年にわたっていかに日本に影響を与えてきたかがわかる光景です。

これは新しいことではありません。これから何が新しくなるかというと、アメリカのブランドと日本のブランドがファッション業界で関係を築いていくことだと思います。アメリカで成功している多くのストリートブランドが、日本にも進出してくるのではないでしょうか」




バイエ・マクニール=文
東洋経済オンライン=記事提供

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