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2024.06.04

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アナウンサーから画家に転身した伊東 楓、経営者の坂上 忍。挑戦を続けるふたりの転換点とは

伊東楓|画家、元アナウンサー 坂上忍|俳優、「さかがみ家」代表

伊東楓|画家、元アナウンサー 坂上忍|俳優、「さかがみ家」代表


当記事は「Forbes JAPAN」の提供記事です。元記事はこちら。

2022年に8年務めた番組のMCを卒業し、55歳で動物保護ハウス「さかがみ家」を立ち上げた坂上忍と21年、28歳でアナウンサーから画家に転身した伊東楓。わが道を行くふたりの原動力とは。

年の離れたふたりだが、6年前に番組で共演して以来プライベートでも親交が深く、偶然にも同時期に新しい挑戦を始めた。坂上忍は一般社団法人「さかがみ家」を経営し、寄付に頼らず自己資本で犬や猫の引き取り・譲渡などに取り組む。一方の伊東楓はドイツを拠点に画家として活動し、ユニクロやUGGとのコラボも実現。今回、伊東が来日したタイミングで対面し、これまでのキャリアについて語り合った。


伊東:坂上さんは、2021年に私が初めて出版した絵詩集の帯を書いてくださったんですよね。坂上さんにお願いしたのは、私の“はみ出した部分”に気づいてくれていたから。アナウンサーを辞めて画家になるためにドイツに行くことを伝えたときには「組織を飛び出て単身海外に行くのは俺にはできない、すごいことだよ」と背中を押してくれて支えられました。

坂上:アナウンサー時代は、居心地悪そうに仕事してたよね(笑)。「私はこうやりたい」っていう意思が表情に出る割には、ディレクターの言うことに従ってる。「歯向かったっていいじゃん」「やりたいようにやっちゃえばいいんだよ」と話してた気がします。辞めると聞いたときも「全然いいんじゃない?」って。辞めずに制作のほうに行く選択肢はなかったの? 

伊東:ありました。ただ、言い方が悪いかもしれませんが、私はアナウンサーには旬があると思っていて。基本的に新卒でしか採用されないということは、若いなりの役目がある。アナウンサーとして採用されたならばまずはその役目をまっとうするべきだと思っていました。働きながら心のどこかで窮屈さを感じていたけど、次に自分がやりたいこともわからず、走り続けていました。入社3年目のとき、番組の企画で絵の練習を始めたことをきっかけに、表現者になりたいという夢が芽生えたんです。

坂上:俺はMCを辞めて「さかがみ家」を始めたとき、「なんでそこまで振り切れるんですか」ってよく聞かれた。伊東さんは就活をしてアナウンサーになったでしょ。俺は物心ついたときからテレビに出てたから、仕事に関して自分で選択した時期がないんだよ。芸能界じゃないところで一生懸命やれる仕事を探してて、人生の最後にその時期をつくりたいとずっと思ってた。


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