日焼け止めの正しい選び方
shutterstock
ーーそれでは、男性が使いやすい日焼け止めについて教えていただけますか? 日焼け止めというのは水分や油分を混ぜて作られます。油分が多くなればクリームタイプになります。
男性は女性に比べて汗をかく量が多いと言われています。皮脂の分泌にいたっては女性の2倍という報告もあります。そのため油分が多めのクリームタイプよりも、ジェルタイプのものの方がベタベタ感が少なく使用できておすすめです。もしくは、スプレータイプのものを選ぶと使い心地がサラッとしているので使いやすいでしょう。
ーー日焼け止めのパッケージに書かれている「SPF」や「PA」という表示には、どんな意味があるんですか? SPFというのは肌の表面まで届く紫外線B波を防ぐ数値です。紫外線B波を浴びると約20分程度で肌が赤くなりはじめるとされています。例としてSPF10の日焼け止めだとすると、20(分)×10(SPF)=約200分前後の間、紫外線B波を防ぐことができます。
日本では表示の最高値はSPF50で、それ以上になると「SPF50+」と表示されます。SPF50のものであれば20×50=1000分、つまり計算上は16時間紫外線B波を防ぐことが可能という計算です。
ただし、これは計算上の数値であり、実際は16時間の間に汗もかきますし、汗を拭いたときに落ちてしまいます。皮脂崩れも起こりますから数時間おきの塗り直しは必須です。SPF数値は高いものの方が良いものと誤解されがちですが、日常ではSPF25前後でも十分紫外線を防ぐ効果はあります。ですから、山登りをする(太陽に近づく)とか、海に行く(反射光が強い)とかでない限り、それほど高いSPFの数値にこだわる必要はありません。
PAは紫外線A波を防ぐ数値です。紫外線A波はシミやシワを作る原因になります。紫外線A波を防ぐ効果が高いものほど「+」の数が増えます。シミやシワを作りたくないならPAは「+」の多いものを選ぶと良いでしょう。
ーー日焼け止めの正しい使い方を教えてください。 指定された量をしっかりつけること、3時間ぐらいを目安にこまめに塗り直すことです。日焼け止めをきちんと使えていないなと感じる方のほとんどは、塗る量が少なすぎます。
各メーカーで、1回の推奨使用量というものが決められています。使う量が少なすぎては意味がありません。そのためにも「少なく使いたくなる理由」となる要素は避けましょう。高価すぎたり、「ぬるぬるしてイヤだ」などの理由で使う量が少なすぎないよう、テクスチャーもできるだけ自分の好みにあったものを使うといいですよ。
◇
速やかに適切に日焼け止め対策を施し、健康的な肌で気持ちいい夏を迎えよう!