「ラコステ=テニス」。最早それだけのブランドじゃないことは説明不要だろう。
すでにファッションスポーツブランドとして独自の地位を獲得し、幅広い世代に支持されているのだから。では「ラコステ=ゴルフ」のイメージはといえば、いかがだろうか。
もちろん、定番ポロシャツの「L.12.12」をはじめ、ラコステのウェアをゴルフに着て行くよ、という人はゴマンといるだろう。
だが、実はブランド自体、かねてより深くゴルフにコミットしており、そうした由緒を踏まえたゴルフラインを展開しているのだ。
つまり、ここには我々も納得の「ラコステをゴルフに選ぶべき理由」がある。早速、ラコステのゴルフラインを深掘りしていこう。
ラコステが持つ“ゴルフのDNA”
時は1928年、ブランドの創設者であり名テニスプレーヤーであった、ルネ・ラコステがフランス国際大会の競技規則に反した半袖シャツで軽快にプレー。
のちの1933年、衝撃を与えた半袖シャツに、ルネを象徴する「ワニのロゴ」と、革新的な織りとなる「プチピケ」を採用して世に放たれたのが、今も「L.12.12」の品番で愛されるラコステのポロシャツの原点だ。
1933年に誕生したポロシャツの元祖的存在「L.12.12」。クラシックフィットで色褪せないスタイルを実現。どんな着こなしにも難なくマッチし、スポーツウェアという出自ではあるが、大人の日常着として愛されている名品。ポロシャツ1万7600円、デニム1万8700円、スニーカー1万9800円/すべてラコステ 0120-37-0202
もちろん、テニスウェアとしての革新的な歴史こそがラコステに不変の価値をもたらしており、今もファンが絶えない理由でもある。
が、その一方で、テニスを出自としながらも、誰もがテニスをプレーするために着るわけではない。スポーツウェアとしての正統なDNAに敬意を表しており、そうしたカルチャーやマインドを丸ごと愛し、楽しんでいるのだ。
さて、そんなラコステがゴルフラインをリリースしているのはご存知だろうか。
見た目はL.12.12に近いベーシックなゴルフポロシャツは、環境保全に配慮したオーガニックコットン素材に強度と軽量性を与えるナイロンをブレンド。セットインとラグランスリーブを合わせたショルダーで肩・腕回りの快適性を確保。ラコステのシンプルなスタイルをゴルフでも満喫できる。ポロシャツ1万5400円、キャップ7700円/ともにラコステ 0120-37-0202
ラコステがゴルフ? といぶかるなかれ。当然、昨今のゴルフブームに乗ろうとしているわけではない。
実は、ゴルフもまたこのブランドのDNAに深く刻み込まれたスポーツなのである。
ルネ・ラコステの娘カトリーヌ。©Droits-reserves
なんと、創業者、ルネの妻シモーヌは、全英女子アマチュア選手権を制覇したゴルフチャンピオンで、また、ふたりの娘カトリーヌも全米女子オープンゴルフなどで優勝を果たしたトップゴルファーだったのだ。
1926年当時のシャンタコ・ゴルフコース。©Archives-famille-Lacoste
また、歴史をさらに遡れば、多くのプロを誕生させた南仏のシャンタコ・ゴルフコースを運営していたシモーヌの父親の存在も大きく、同コースをのちにシモーヌが受け継ぎ、現在はルネの孫、ジャン・マリー・ラコステが運営していることもブランドとゴルフとの深い関わりを示しているのだ。
UV50を備えた、ハイストレッチのウルトラドライ素材を使用したミニマム総柄プリントゴルフポロシャツ。ワニ柄を考案したロベール・ジョルジュがルネ・ラコステのネクタイをデザインしていた頃のアーカイブグラフィックを復刻。歴史へのオマージュを示す。各1万7600円/ラコステ 0120-37-0202
こうした歴史を踏まえて、ラコステは2011年より歴史あるフランスの女子オープン選手権をメインパートナーとして支援。「ラコステレディースオープン・ド・フランス」として知られるほど。
リブニットカラークロックゴルフポロシャツは、通気性、伸縮性、速乾性に優れたウルトラドライジャージ素材を使用。襟元にワニ柄を配置した変化球デザインが魅力。各1万5400円/ラコステ 0120-37-0202
歴史ある(そして、実はあまり知られていない)ゴルフへのマインドをしっかりと継承し、今に表現しているのが、ラコステが誇るゴルフラインなのである。
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