「地方ラーメン激戦県」とは…… ラーメンのために全国行脚するラーメン官僚が、地方の名店を紹介する本連載。
今回は日本三大ラーメンのひとつ、福島県の「喜多方ラーメン」にフォーカス。今回は誰もが知る有名店ではなく、比較的最近オープンしたネクスト・ブレイク・ラーメン処を紹介!
【写真18点】「ネクストブレイクの喜多方ラーメン!」を写真でチェック 案内人はこの方! かずあっきぃ(通称・ラーメン官僚)●本職は官僚。大学時よりラーメンの食べ歩きを始める。「COWCOWのまるまるラーメン最前線」(BSフジ)、「食楽web」をはじめ、あらゆるメディアでラーメン連載を担当している。年間700杯食べる秘訣は「ラーメン以外を食べないこと」。
札幌、博多に並ぶ、ラーメン界の超ビッグネーム「喜多方ラーメン」
今回は、福島県喜多方市のラーメン店を紹介する。
喜多方市は、福島県の北西部、会津地方の北部に位置する。同市は、その北側に、福島県・新潟県・山形県の3県にまたがる高峻な飯豊連峰を擁し、同連峰などから流れ出る水を用いた米や大豆の一大産地として知られる。
また、明治・大正期から酒・醤油・味噌などの醸造業が栄え、それらを保存するために造られた「蔵」が建ち並ぶ独特の街並みが、見どころのひとつとなっている。
そんな喜多方市は「蔵のまち」と呼ばれ、国内外から多くの観光客が訪れる福島県の一大観光拠点となっているが、ご承知のとおり、同市は「ラーメンのまち」としても有名。例外もあるが、市街のラーメン店で提供されるのは、そのほとんどが「喜多方ラーメン」と呼ばれる1杯だ。
「喜多方ラーメン」は、豚骨、鶏ガラ、煮干しなどから出汁をとった醤油ベースの清湯スープに、太めの多加水縮れ麺を合わせるのが一般的なスタイル。「札幌ラーメン」「博多ラーメン」とともに、“日本三大ラーメン”の一翼を担う、ラーメン界の超ビッグネームだ。
福島県内のご当地ラーメンとしては、「白河ラーメン」「会津ラーメン」と並び称される存在で、定期的に喜多方の地へと足を運ぶファンも数多い。
ここで、喜多方のラーメンシーンの概況を簡単に紹介しておこう。
観光案内所のすぐ近くに建つ、喜多方ラーメンのミュージアムにある「喜多方ラーメン神社」。
星の数ほど存在する同地のラーメン店の中でも、特に「坂内食堂」、「食堂はせ川」、「喜一」の3軒
※ が抜きん出た人気を誇る。続いて、「食堂なまえ」、「大安食堂」、「源来軒」、「上海」、「松食堂」、「一平」などの知名度も全国へと鳴り響いている。
※同程度の実力店として知られていた「あべ食堂」と「まこと食堂」は閉店 このクラスの店舗が狭い区域内に密集する自治体は、全国を見渡してもほかに例がない。上で名前を挙げた店舗はいずれも、これまでに何度もラーメン本やネット記事で紹介され、ラーメン好きでなくとも知っている方は多いだろう。
今回は、上記のような「功成り名遂げる」ビッグネームではなく、近い将来、喜多方のラーメンシーンを牽引することが期待される有力店を4軒厳選して紹介する(厳密には、番外編も含めて5軒)。
紹介店舗の選定に当たっては、ラーメンのテイストが出来る限り被らないようにしたつもりである。願わくば、ラーメン食べ歩きの参考に供していただければ、うれしい限りだ。
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