OCEANS

SHARE

スニーカー新時代の幕開けになった「オフ-ホワイト」



佐藤 3つ目のキーワードはナイキの「オフ-ホワイト」。ビリーズで取り扱いはないのですが、スニーカー史には欠かせない存在だと思います。

ヴァージル・アブローが手掛けるファッションブランド、オフ-ホワイトとのコラボモデル。過去に手掛けたシカゴやホワイトと同様に、ヴァージルらしい独自のクラフト感あるパーツ構成や素材使いが踏襲されている。配色は、マイケル・ジョーダンの母校であるノースカロライナ大学(UNC)のカレッジカラー。

2018年登場の「AIR JORDAN 1 X OFF-WHITE NRG "THE TEN" "OFF-WHITE/VIRGIL ABLOH"」。ヴァージル・アブローが手掛けるオフ-ホワイトとのコラボモデル。配色は、マイケル・ジョーダンの母校であるノースカロライナ大学(UNC)のカレッジカラー。こちらは国井さんの私物。


国井
 先ほどのイージーシリーズはソールが革新的でしたが、オフ-ホワイトのデザイナー、ヴァージル・アブローが作ったザ テンというコレクションに関しては、アッパーが凄かったんです。



ーー具体的にいうと?

国井 デザインのトレンドはいろいろありますが、ザ テンはデザイン的に建築っぽい要素を取り入れているかと思えば、手法としてのカット&ペーストが取り入れられているなど、とにかく斬新でした。



佐藤 僕は実物を初めて触りますが、確かに凄い。



国井 このコレクションを契機にアッパーデザインの在り方も変わりましたね。昔の人たちはOGに固執している人が少なくなかったですが、ヴァージルのコレクションが出てきてからは、その考えも緩和されたように思います。

あとスポーツとハイファッションという、相反するジャンルが組み合わせることでスニーカーシーンにさらなる奥行きが生まれたと思います。オフ-ホワイトのザ テンスはその分岐点なんじゃないかなと。

うちものちにジバンシィとコラボモデルを発表しますが、こうした流れで生まれた一足だと思います。

2018年登場の「JAW SNEAKER LOW "made in ITALY" "mita sneakers"」。ジバンシィとミタスニーカーズのコラボモデル。花札の"松と鶴"に着想を得ながら再構築を施し、日本で古来から親しまれた文化の表裏を表現。インソールには、両者のロゴとミタスニーカーズのアイコンである金網をベースに、デザインソースをモダンに描き起こしたグラフィックを採用。こちらは国井さんの私物。

2018年登場の「JAW SNEAKER LOW "made in ITALY" "mita sneakers"」。ジバンシィとミタスニーカーズのコラボモデル。花札の"松と鶴"に着想を得ながら再構築を施し、日本で古来から親しまれた文化の表裏を表現。インソールには、両者のロゴとミタスニーカーズのアイコンである金網をベースに、デザインソースをモダンに描き起こしたグラフィックを採用。こちらは国井さんの私物。


ふたりの話に耳を傾ければ、スニーカーシーン10年がどれほど濃厚だったかよく分かる。後編では、さらなるスニーカーの進化と今後についてを語っていただくので乞うご期待。

記事未公開トークは動画をチェック!



佐藤ゆたか=写真 菊地 亮=取材・文

SHARE

次の記事を読み込んでいます。