サロモンとメレルからクセ強のセレクト

平　ではさっそく、本題の「この春履きたいスニーカー」のご紹介。初回は私から行きましょう。いつも周りから言われるのが「平さんのセレクトってちょっと違うよね」ってこと。人気モデルの良さもわかるんですが、変わり種に魅力を感じちゃうんです。そんなモデルをいろいろと集めてみました。

小島　で、記念すべき1足めはなんでしょう。

平　流行りのサロモンです。「サンダークロス」のゴアテックスモデル。あれ、2人とも見向きもしない（笑）。

サロモン「サンダークロス ゴアテックス」

小島　そんなことない（笑）。

平　みんな「XT-6」とか「アドヴァンスド」ラインのモデルとかを選ぶけど、こっちもいいんですよ。トレラン用の本気のパフォーマンスラインにして、2万4200円というグッドプライス。

サロモンなんだけどサロモンっぽくない、ファットなフォルムも好き。サイドのグラフィックも近未来感があっていいんですよ〜。



小島　サロモンは今2つのラインがあって。通常のパフォーマンスモデルと、ライフスタイル向けの「サロモン スポーツスタイル」。

アトモスでは「スポーツスタイル」を販売していて、パフォーマンスに属する「サンダークロス」は販売できないんですよ。逆にアウトドアショップなどは「スポーツスタイル」は扱えません。明確に分かれているんです。

平　でもこの「サンダークロス」はファッションにもいけるところがいいんだよね。そしてやっぱりパフォーマンスモデルだけあって、ソールがいいんですよ。ゴツゴツしてて。

小島　滑らない。

平　そう、そこ大事。毎日散歩したり走ったりしてるんですが、実は常にサロモンを履いています。土のところを走っても滑らない。 



小島　履いたことがない人はぜひ試してほしいですよね。

平　最初は固いけど、一度履いたら絶対ヤミツキになると思う。で、何で春にいいかっていうと、これからたくさん雨が降るじゃないですか。アッパーがゴアテックスなんですよ（ドヤ顔）。

草賀　ゴアテックスでこの値段は安いなあ〜。

平　旅行にもぜひ。行き帰りも快適ですし、現地で朝走りたい人はこのまま走ればいいし。

小島　街でも人とかぶらなさそう。あえてのパフォーマンスモデルというのがいい。

平　でしょ。さあ、このペースじゃ終わらないので2足め行きます。2足目というか、メレルの「1TRL」コレクションを紹介したくて。



草賀　おお〜、メレル。

平　このコレクションはもともとヨーロッパチームが企画したもの。当初の広告がめちゃくちゃカッコよくて。荒野をポルシェとモトクロスバイクがバーッと走って……あ、スニーカーの話をしないと。まずはこの「ジャングル モック エボ ウーブン」を見てください。

メレル「ジャングル モック エボ ウーブン」

小島　ウーブン（編み込み）仕様のアッパーがいいですね。

平　ウーブンだからナイキ好きに刺さるかも。

草賀　はい、ナイキ好きです。これも好きです（笑）

平　40代になって、好みも少し変わってきたんです。変わるというか許容範囲が広くなった。昔はこういうモックタイプを野暮ったいと思っていたんですが、今は「何だかいいよなあ」って。若いときに食べられなかったワサビだけど今は好き、みたいな。



草賀　以前、メレルに「45 ディグリー」っていうシューズがありましたよね。そのあたりのデザインを踏襲しているように感じます。

小島　こっちのメレルはすごく今どきですね。

メレル「モアブ スピード 2　ベント 2K」

平　そう！ 一番人気の「モアブ」コレクションです。このモデルはもう定番で、シーズンごとに新色が出てるんですよ。茶色がお洒落じゃないですか。マルジェラが出すんじゃないかって思うくらい。

小島　ネクスト・サロモンと言ってもいいかも。



平　僕は登山もするんですが、今、山ではみんなサロモンを履いてる。それでちょっとイヤになってきちゃって（笑）、メレル履きたいなあって。

小島　このアッパーデザインにヴィブラムのソールで2万2000円。これも安い。

平　でしょ。で、メレルの最後がニコル・マクラフリン（モックシューズ愛好家を自認する、米コロラド州を拠点とするデザイナー／アーティスト）とのコラボで話題となった「モック スピード ストリーク エボ」。こちらはインラインね。

メレル「モック スピード ストリーク エボ」

小島　オリーブ×黒、好きだよね〜（メーカー呼称は「アボカド」）。

平　そういえばそうですね（笑）。昨日渋谷のメレルの店に行って聞いてきたんですが、この「モック スピード」はやっぱり売れてるそう。外国人旅行者にも人気なんですって。

草賀　確かに外国人の認知度は高いかも。パリでもこのモデルを履いている人をよく見かけました。

平　日本人で履いている人はまだまだ少ないと思うので、おすすめです。ショーツや軍パンといったカジュアルなボトムスにはもちろん、ハズしできれいめのスラックスに合わせるのも面白い！