① 日本の南インド料理はここから始まった! 「ケララの風モーニング」
日本におけるケララ料理、ひいては南インド料理店の歴史を紐解くうえで、絶対に外せない「始まりの店」です。
店主でありシェフである沼尻匡彦さんは、もともと貿易の仕事で南インドに渡った方。
1990年代~2000年代前半に“怪しいおぢさん”の名で活動した、南インド料理界のレジェンド、沼尻匡彦さん。
現地の日常食に「美味しい! 絶対に日本人が好きな味だ!」と惚れ込み、1980年代から南インド料理の普及活動を日本でスタートされました。
1990年代後半~2000年代前半にはmixi、Facebookで同志を募り、食事会「グルジリ」を数百回も開催。グルジリは南インド料理店の名シェフを数多く輩出した、伝説のコミュニティです。
さらには本場の味と香りを再現するのに欠かせない「カレーリーフ」を、日本の農家さんに直談判して初栽培に漕ぎつけ、販売経路まで地道に開拓。
生のカレーリーフを使った本格的な南インド料理を日本で食べることができるのは、ひとえに沼尻さんの愛と努力の賜物なのです。
そんなパイオニアが腕をふるう店ですから、美味しくないわけがない。ここは軽食「ティファン」の専門店で、朝食や間食にぴったりな、すっきりとした味わいを楽しめます。
例えば、写真左上はラッサムというトマトスープで、浮かんでいる葉っぱがカレーリーフ。
イドゥリ2つ、サンバル、ラッサム、野菜料理2種類が付く「イドゥリセッ ト」。
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