他のレストランでは、唐辛子やブラックペッパー、ニンニクもガッツリ効いたスパイシーなタイプが多いのですが、「ケララの風モーニング」のラッサムはとても優しい。
隣の黄色い汁物「サンバル」は、南インド伝統の野菜料理です。こちらも本当にしみじみとした美味しさで、まるで澄まし汁のようにスッと体に染み込んでくれます。
沼尻さんは、「うちの料理は、カレーではありません」とよくおっしゃるんですね。
フレッシュな素材を最大限に楽しめるように、スパイスは最小限。味付けは濃くなく油も控えめ、クセも辛さも強くない。ことごとく「日本人が思うカレー」の真逆をいっているんです。
だからこそ胃がもたれず、むしろ体が軽くなる!
おまけにスパイスの力で新陳代謝と消化も良くなる、といいこと尽くしです。「医食同源」と言いますか、まさに健康な生活をおくるための日常食だなと感じます。
主食も現地の方が日頃食べているもので、5種から選べます。
私はこの日、米と豆の粉で作った発酵蒸しパン「イドゥリ」をチョイス。エアリーな食感で、ほんのりとした酸味がポイントです。
手食でいただくのがおすすめ。
他にも米粉のクレープ「ドーサ」、ふかふかのドーナツ「ワダ」などなど。どれもシンプルで飽きのこない逸品ですから、ぜひ食べ比べてみてください。
4/5