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ニューバランスとの出合いはNY



ーーJQさんがファッションに芽生えたのはいつ頃ですか?

中学生のとき、制服を着崩すことからですかね。なぜか、僕らの周りでは、“仲間内でのファッションジャンルの被り禁止”って謎のルールがあったんですよ(笑)。僕は、スケートボードをやっていたこともあって、スケボースタイルに落ち着きました。

でも、ファッションについては、右も左も分からなかったんです。裏原の悪い店員に騙されて、レアでもないものを高値で買わされる経験もしました。

しだいに、アパレル業界の人と仲良くなって知識を得るようになり、ファッションをより好きになりました。

ーーニューバランスとの出合いは覚えていますか?

ニューバランスに僕が抱いた最初のイメージは、“格好いい大人が履いているスニーカー”でした。というのも、2000年代初期にニューヨークを訪れた際、スーツにニューバランスを合わせている本場のニューヨーカーを目の当たりにしたんです。

ただ、すごく格好良かったのですが、音楽的にも憧れていた場所で愛され、歩く人たちの文化として根付いているスニーカーは、当時の僕にはどうしてもハードルが高く......自分で履こうとは思わなかったんです。

それに、それまで自分の中には、“ニューバランス=おしゃれ”という認識もまだなく、「いつか、大人になったら履こう」という気持ちになりましたね。

ーー初めてニューバランスを購入したのはいつ頃ですか?

20歳を越えてからですね。品番までは正確に覚えていないんですけれど、原宿の古着店で「990v2」のグレーを購入した記憶があります。似合うか似合わないか、自分では判断がつかないのでドキドキしましたね。



ーーやはり、ファーストはグレーをチョイスしたんですね。

ファッションでも、音楽でも、何でも最初に定番を選ぶようにしているんです。

例えば、初めてのマイクは世界中で愛されているノイマンというメーカーの「87」シリーズを購入したのですが、それを使って良い声が出なかったら、みんなが使ってきた定番を自分は使いこなせていないことになるじゃないですか。だから、自分を業界のスタンダードに落とし込むという意味で、何においても定番は気にするんです。


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