絶品ヴィンテージの魅力をデイリーに
デニムジャケット6万6000円、カットソー1万6500円、パンツ3万2670円/すべてヒステリックグラマー 03-3478-8471
時代を超え、トレンドを超え、いつだって我々を魅了して止まないヴィンテージデニム。だけれど昨今は価格の高騰が著しく、もはや気軽に手を出せるシロモノではなくなり、タフでラフに付き合えるデニム本来の魅力も味わいにくくなった。それもまた本格デニムとの距離が空いてしまった一因だろう。
デニムジャケット6万6000円/ヒステリックグラマー 03-3478-8471
とりわけ近年その象徴ともなっているのが、1900年代初頭~52年代頃まで製造されていた片胸ポケットのデニムジャケット、いわゆるファーストだ。
なかでもサイズ46インチ以上のビッグサイズにのみ見られる、背中の生地が左右に分割されたスプリットバックのモデルは、数百万円~1000万円を超える高値が付く。T字のバックヨークから日本では「Tバック」の愛称で呼ばれる非常にレアなそれが、世のフリークたちから熱視線を集めている。
ヒステリックグラマーではそのひとつ、ポケットフラップなし、4フロントボタン、そしてドーナツ型ボタンを特徴とする’42~’46年頃の第二次大戦下の一着にフォーカス。これを日本人の体型に合わせた通常サイズへと落とし込み、野暮ったさを削ぎ落とした洗練のシルエットで再現した。
生地には超レア&超ハイクオリティな超長綿、スビンコットンを採用。なかでも、手摘みによる最も稀少で最も上質、最も高級なスビンゴールドの落ち綿を100%使うことにより、自然環境に配慮しながら微光沢のリッチな表情としなやかなタッチを獲得。さらにこれを20世紀中期の貴重な紡績機でムラ糸へと紡ぎ、当時の製法で染色し、旧式シャトル織機で織り上げた12オンスのセルビッジデニムは、極上コットンの持ち味とともに当時さながらの粗々しい趣を味わえる。
さらには縫製も、年代物のミシンで部位に応じてステッチの太さや運針を使い分けたオールド仕様。最後に地球に優しい特殊なウォッシュ加工を施すことで、リジッド特有の深いインディゴブルーとゴワゴワとした素材感を保ったまま、あらかじめ生地を収縮。だから洗濯後の縮みを見越して大きめを選ぶ面倒がなく、おろし始めの洗濯も不要ですぐに着用できるのだ。
スニーカー2万6400円/ヒステリックグラマー 03-3478-8471
購入から普段の取り扱い、手間の掛かるケアまで、いろいろとハードルの高いヴィンテージ。そのオイシイところだけを存分に享受でき、かつ気を遣わずにデイリーで楽しめる何ともうれしいGジャンである。
3/3