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鯵の名産地、地元・加太漁港で釣れた鯵は地元農家の蔓紫と組み合わせます。

鯵の名産地、地元・加太漁港で釣れた鯵は地元農家の蔓紫と組み合わせます。


そんな大将が握る寿司は、どれもアート性が高く、繊細でユニークなものが多いです。私は、その店でしか食べられない記憶に残る1貫のことを“スペシャリテ”と呼んでいるのですが「鮨 義心」にはいくつものスペシャリテがあります。

スペシャリテ「鱚の半熟黄身酢朧締め」は衝撃の1貫!

スペシャリテ「鱚の半熟黄身酢朧締め」は衝撃の1貫!


例えば、旬の小魚を使用した「半熟黄身酢朧締め」がとにかく美味しい。半熟でとろとろの黄身酢を纏った鱚(キス)や細魚(サヨリ)は、口内でねっとりと混じり合い、より一層の色気を魚に纏わせています。ここにしかない究極の1貫です。

関西風の寿司を表現した「笹の葉寿司」は2つの味で提供!

関西風の寿司を表現した「笹の葉寿司」は2つの味で提供!


また、もうひとつのスペシャリテは、コース終盤に提供される「笹の葉寿司」。

他のネタには赤酢とコクのある塩、酢が効いた 江戸前シャリを使用しているのですが、この「笹の葉寿司」には、関西シャリを使っています。江戸前シャリとの違いは、白酢を使用し、砂糖がしっかり効いた甘めのシャリとなっている点です。

シャリひとつとっても、地域性が出るのが寿司の面白い点。関東は塩辛いシャリの文化、関西は甘いシャリの文化があり、この店ではひとつのコースで“東西シャリの共演”を堪能できるのも楽しいのです。


4/4

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