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2024.02.24

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その「寝袋選び」間違ってるかも! 快適温度域? 限界温度? 複雑な“温度表記”を整理してみた


「Camp Gear Note」とは……

アウトドアで快適な眠りを得るためには、季節に合わせた寒すぎず、暑すぎない寝袋選びが必要不可欠。

しかし、この寝袋選びがなかなかに難しい。アウトドアの気象条件はまさに諸行無常なので、寝袋を冬用、夏用と明確に季節で使い分けることはできないからだ。

そこで各社は製品の性能を測定し、使用できる温度域を表記しているのだが、この表記がいくつも存在してさらに事態を複雑にしている。

今回はこの複数の温度域表記がなんたるかを明確に整理し、寝袋選びで失敗しないためにチェックすべきポイントと併せて解説しよう。

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対応温度域の表記は3つあるが、注目すべきは2つ

寝袋や収納袋に写真のような温度域表記があるはず。

寝袋や収納袋に写真のような温度域表記があるはず。


登山にも併用するならば、重量や収納サイズも考慮する必要があるが、キャンプ用途に限るなら、みなさんが寝袋選びの参考にしているのは製品に表記されている「対応温度域」の数値だろう。

この対応温度域の表記には
「快適温度域(COMFORT)」
「使用可能温度域(LIMIT)」
「限界温度域(EXTREME)」
の3つがある。

そもそも、この温度表記は、一般的に「ヨーロピアンノーム(EN13537、ISO23537))」と呼ばれるEU諸国における統一規格に基づいて算出される。

各社が独自に算出するのではなく、第三者機関が行う公平なものであり、EUではヨーロピアンノームに基づいて測定された対応温度表記がない寝袋を販売することはできない。

日本国内での表記義務はないものの、多くの主要メーカーが採用している信頼度の高い測定方法である。

快適温度域と使用可能温度域に大きな差はないものの、限界温度とは20℃近い差がある。

快適温度域と使用可能温度域に大きな差はないものの、限界温度とは20℃近い差がある。


話を戻して、3つの温度域表記の違いについて簡単に説明しよう。

まず「快適温度域(COMFORT)」とは、一般的な成人女性が寒さを感じずに寝ることができる温度域。

「使用可能温度域(LIMIT)」は、一般的な成人男性が寝袋の中で丸くなり8時間寝られる温度域。

「限界温度域(EXTREME)」は、成人女性が寝袋の中でヒザを抱えるくらい丸くなった状態で6時間までならなんとか耐えられる温度域と定められている。

限界温度域で使うと低体温症になる危険があるため、そもそも限界温度域の数値は表記しないメーカーもある。

購入時はこの数値には惑わされず、「快適温度域(COMFORT)」と「使用可能温度域(LIMIT)」の2つを参考して選ぶようにしよう。


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