世の中にはさまざまな食にまつわるダイエット法が流布しているが、大抵のものは何かを制限したり、そもそも味気がなかったり、精神的な負担を強いられることが多い。
どうせなら、好きなもので、楽しく溌剌と乗り切りたいもの。
そこで、オススメしたいのが「おでんダイエット」だ。
管理栄養士の高岡由貴さんはこう語る。
「おでんなら今の時季、コンビニでも手に入りますし、おいしくてボリュームもある。しかもダイエットの大敵である冷えを内側から解消してくれる。まさに冬にぴったりのダイエット法です」。
おすすめの具材や注意点など、おでんダイエットの極意を高岡さんに教えてもらおう!
※本記事は2021年1月3日の記事を加筆し、再掲したものです。 話を聞いたのはこの人! 高岡由貴●管理栄養士、栄養士。ダイエット検定1級。2011年から医療法人にて延べ2000人の糖尿病、腎臓病、透析等の栄養管理を担当。2015年より乳製品メーカーの食育推進事業にて、食育講師を担当。幼稚園児から高齢者まで幅広く食育の授業を行う。現在はフリーランスとして、コラム執筆・監修・オンライン食事サポート、レシピ開発などを行う。
ところで本当におでんはダイエットにいいのだろうか。
「調理にほぼ油を使っていないので、低カロリーですし、低糖質なものから、食物繊維が豊富なもの、高たんぱく質なものまで、幅広い具材があるので、ダイエットにとても向いています」(高岡さん)。
まずはダイエット向きの具材を発表!
ダイエット向きの具材はどれだ!? 部門別に公開!
まずは部門別にご紹介しよう。
【高たんぱく質編】「筋肉をつけたい方はたんぱく質をしっかり摂れる食材を選びましょう。1日に必要なたんぱく質量は体重×1〜1.5g。筋トレをしている人なら体重×1〜2gほど。おでんなら1つで5g以上たんぱく質が摂れる食材が狙い目です。ただし、腎臓が悪い人はたんぱく質の制限が必要なので、お医者さんにご相談を」。
⇒つくね串、たこ串、牛すじ、厚揚げ、卵、卵焼き、豆腐など 【低糖質編】「糖質を摂り過ぎると中性脂肪の値が高くなり、肥満につながります。糖質は1日120g前後が目安。糖質コントロールをされている方にも安心して食べてもらえる食材はこちらです!」。
⇒白滝、大根、こんにゃく、厚揚げ、つくね串、ロールキャベツ、ソーセージ、がんも、たこ串、昆布巻きなど 【高食物繊維編】「食物繊維は、悪玉コレステロールを体外へ排出してくれるので、コレステロール値が高い肥満の方におすすめです。また、血糖値の上昇を抑えてくれるので、中性脂肪が高い方やビールを飲む方も意識して摂ってほしいですね」。
⇒大根、白滝、こんにゃく、ロールキャベツ、昆布巻き、ごぼ天、つくねなど 【総合編】以上の結果を踏まえて、栄えあるダイエットに優れたスタメン5種に選ばれたのはコチラ!
高岡先生の総評は以下の通り。
厚揚げ:植物性たんぱく質が豊富。低糖質で食物繊維も摂れるのに、食べ応えもある。バランスの良さが高評価につながりました。
卵:アミノ酸スコアが100と言うバランスの良さ! たんぱく質豊富で、おでんダイエットに絶対欠かせないエースです。
こんにゃく:早食いしてしまう人は、こんにゃくをゆっくりとよく噛んで食べましょう。こんにゃくに含まれる不溶性食物繊維は有害物質を体外に出す働きがあるので、腸内もきれいになりますよ。
つくね:お肉の中で最もヘルシーでダイエット向きなのが鶏肉。しかもつくねは、おでんの中でたんぱく質がいちばん多く含まれています。筋肉をつけたい方もぜひ!
昆布巻き:地味な印象ですが、その働きは絶大。水溶性食物繊維が豊富で、食物繊維には血糖値の上昇を抑え、血中コレステロール値を下げる効果が期待できます。昆布のねばねば成分であるフコイダンは免疫力向上が期待できるので、風邪をひきやすい今の時季は積極的にとってほしいですね。
2/2