※記事内のアイテム写真の一部は、過去のオーシャンズアーカイブからのイメージ写真であり、現在は販売されていない可能性があります。
スウェードの歴史
![](https://images.oceans.tokyo.jp/media/article/45002/images/editor/c8bbbb58440ef6f7de2acdbc79511f093309c331.jpg?w=848)
プーマというブランドを、サッカー用品を通して知った人も少なくないだろう。
ただ、実は古くからトレーニングシューズやバスケットボールシューズなども幅広く展開している。「スウェード」のルーツもまた、1960年代後半に誕生したトレーニングシューズ。
1968年のメキシコ五輪で、金メダリストのトミー・スミスが表彰台で革手袋をした右手にこの靴を掲げ人種差別撤廃を訴えたエピソードは、スポーツファン&プーマファンの間ではよく知られるところだ。
‘70年代後半から‘80年代前半に入ると、有名アーティストやストリートカルチャーを牽引する人々がこぞって愛用し、やがてファッションシーンでも必須アイテムとしての地位を固めていくのである。
【写真16点】プーマの代表作「スウェード」の詳細写真をチェック ![](https://images.oceans.tokyo.jp/media/article/45002/images/editor/f3c69008a53bd949c03db701496df8cd8e5304ed.jpg?w=850)
‘90年代には有名ヒップホップグループやプロスケーターが使用したおかげで、さらに人気が爆発。
以後、シルエットやカラーをアップデートしながら50年以上に亘り世界中から愛され続けている。
スウェードとクライドの違いは?
![こちらはプーマ「クライド」。](https://images.oceans.tokyo.jp/media/article/45002/images/editor/64cee6d3d64eb210865c2553e29a3aa3d65bb478.jpg?w=850)
こちらはプーマ「クライド」。
ファッションシーンにおいてもはや欠かせないプーマのスニーカー。その二大定番といえば、スウェードとクライドだろう。
両者の姿は共通点が多く、一目では見分けがつきにくいとの声もしばしば。
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それもそのはず。クライドは、NBAの殿堂入りを果たしたウォルト・フレイジャー氏のシグネチャーモデルとして発表されたもの。
その後、ストリート向けに進化・派生したのが現在のスウェードである。
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しかし、よく観察してみるとサイド部分に記されたモデル名やフォームストリップの仕様などから両者は判別できる。
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また、スウェードのヒールにはキャットマークがあるがクライドにはない。
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興味深いのは両モデルの製法で、もともとは両者とも圧着式ソールだったが、クライドはその後、ソールをアッパーのサイドから縫い付けるサイドマッケイ製法を先行して採用した。
現在は、継続品番として発売されている「スウェードVTG」がセメント製法、「スウェード クラシック XXⅠ」はサイドマッケイ製法と、スウェードは種類によって製法を変え、クライドは圧着式を採用している。
スウェードの魅力・人気の理由
上質なスウェード素材
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スウェードの圧倒的人気を支えている要因のひとつが、質の高いスウェード素材。その上質感が、ソフトで快適な履き心地をもたらすとともに高級感を生み出している。
また、カラーもシックな雰囲気の色からヴィヴィッド色、柄物まで豊富に揃い、好みに合わせて選べるのもいい。
細身でシャープなシルエット
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スウェードのトゥは、スニーカーの中ではやや細身。実はスウェードは1990年代には現在よりも細い木型を使用したモデルも製造しており、その頃に「プーマ=細身」という概念が定着したとも言われる。
また、ソールの厚みとコンパクト(細身)なトゥという対比が秀逸で、どんなパンツにも合わせやすいことも人気の理由だ。
グリップ力に優れている
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グリップ力の高さも忘れてはならない。
プーマのコートモデルに共通する、クセのないすっきりとしたトレッドパターンが路面をしっかりとキャッチ。やや厚みのあるクッション性抜群のソールと相まってすこぶる快適である。
プーマを象徴するフォームストリップ
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サイド部分にデザインされている川の流れのようなラインのが、ブランドを象徴する「フォームストリップ」だ。
これはもともと、シューズ内部の足を安定させることを目的とし1950年代後半に考案。今ではほぼすべてのプーマシューズに使用されている。
スウェード素材ならではの上品かつスマートな出で立ちと、フォームストリップの軽快なイメージが融合することで、他のモデルには独自の存在感を主張しているのだ。
サイドマッケイ製法の活用
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スウェード クラシック XXⅠは現在、サイドマッケイ製法で作られていると上述したが、このサイドマッケイ製法は他の多くのスニーカーが採用している圧着式よりも強度が高いのが特徴で、そのため、「スウェード」のソールは割れやはがれが起こりにくくなっている。
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スケートボードなどのハードな使用に耐えられるのもその恩恵。だからこそ、ストリートスポーツ愛用者から絶大な支持を得ている。
スウェードのサイズ選びのポイント
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スウェードは他のモデルよりも特にトゥ部分が細くデザインされている。そこで、サイズ選びは1cm程度大きめを試してみることをオススメしたい。
フィッティングの良し悪しに加え、履いた際に甲部の羽根が開き過ぎないことを防ぐ意味でも、少し大きめを指標とするのが良いだろう。
スウェードのコーディネイト例
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もともとアクティブシーンが主戦場だっただけに、スポーツカジュアルに合わせやすいのは当然。ストリートファッションとも惹かれ合う。
また、スウェード素材がシックかつ高級な雰囲気を醸し出すため、ブラックやネイビー系といったカラーを選べば、カジュアルなジャケットスタイルにも違和感コーディネイトできるのでぜひお試しあれ。
まとめ
スウェード素材が醸し出す高品質でハイセンスな雰囲気が魅力のスウェード。細身でシンプルかつスタイリッシュなフォルムは、大人でも手を出しやすい洗練をその身に湛えている。
50年以上に亘ってプーマが誇る名作を、ぜひともその手に。