NBデビューはオールブラックレザーの「576」だった!
ーーそもそも櫻井さんがニューバランスに魅了されるようになったきっかけを教えてください。 櫻井 20代前半の頃、DKNYの日本のフィッティングモデルを担当していて、年に2回だけ撮影のため本国のニューヨークに連れて行ってくれたんですよ。
ニューヨークでは、当時のDKNYのオフィスに近い42番街のホテルに泊まらせてもらって、そこからすぐのスポーツショップ「チャンプス スポーツ」にふらっと入ると、メイド イン UKのオールブラックレザーの「576」が日本の相場よりも1万円ほど安く売っていたので、「じゃあ」と試しに買ってみたんです。
それで、ニューヨークの街を歩き回るために履き変えたら、とにかく履き心地が良くて。以降、少しずつ買い足していくようになりました。
ーーそれまでスニーカー自体は集めていたんでしょうか? 櫻井 全くですね。20代前半でお金がなかった僕にとって、日本で一般的なスニーカーを購入するのと変わらない価格帯で「576」を購入できたのが動機でしたから。
ーー初めて購入するまで抱いていたニューバランスのイメージは? 櫻井 中学校がバスケ部だったんですけど、1年生はアシックスのバスケットボールシューズしか履いてはいけないルールがあるなか、1人の先輩がニューバランスのバッシュを履いていたんです。
ただ、当時はブランドのことなんて全く詳しくないから、サイドの“N”のアルファベットでナイキのバッシュだと思っていました(笑)。
だから、学生の頃は“ニューバランス=バッシュ”の認識で、上京してから“おしゃれな人たちが履いているスニーカー”というイメージに変わりましたね。
ーーニューヨークで「576」を購入後、どのような遍歴を辿ったのでしょうか? 櫻井 履き心地の良さを身をもって実感したのでしばらく「576」ばかりだったんですが、次第に品番ごとの履き心地の違いが知りたくなり、どんどんと手を伸ばすうちにハマっていきました。
そのなかで、金額的な問題もあって手を出せなかったのが「1300」です。
7/8