なかむらあん●1987年生まれ、東京都出身。2022年の「DCU~手錠を持ったダイバー~」では第4回アジアコンテンツアワードの助演女優賞にノミネートされる。毎週月曜夜9時オンエア中のフジテレビ系ドラマ『ONE DAY〜聖夜のから騒ぎ〜』に出演中。
「The BEST Wellbeings」をイヤーテーマに掲げ、OCEANSが初めて開催したアワード「
OCEANS Feel So Good AWARD」。アドバイザリーボードとともに、オンもオフも両方輝いているWellbeingな8名を選出。それぞれが輝いている秘密を探っていく。
高飛車な令嬢、敏腕秘書、美人弁護士……。演じる役柄のせいか、中村のパブリック・イメージは”いいオンナ風”が強い。
そう水を向けると「そんなことないんですけどね(笑)」と、おどけながらあの笑顔で答える。一昨年大胆にカットして話題になった髪は肩のあたりまで伸び、小学生のようにけらけらと笑うたびに細かく揺れる。
誰に対しても礼儀正しく朗らか。学生時代は名門チアリーディング部に所属。全国優勝が当たり前というプレッシャーと体育会系という厳しい規律の中で生活をしていた。彼女がウェルビーイングな女性である要因はこの経験に起因する。
「今の仕事にすごく活きていると思います。諦めない気持ちや何事に対しても一生懸命に取り組む姿勢などは特に。私にとってはかけがえのない財産です」。
とはいえ生き馬の目を抜く芸能界では、必ずしも真面目に一生懸命に取り組んだ人間が成功するとは限らない。不条理な現実を目の当たりにすることもあり、じくじたる思いが募ることも少なくなかった。そんな苦い経験も「もう、どれほど他人を羨んだことか(笑)」と、大きな瞳をきょろきょろとさせながら大仰に語る。
「数え上げたらきりがないくらい、そういう経験はたくさんありましたし正直、今もあります。なかなかうまくいかないですよね、人生って。だから面白いのかもしれませんが」。
そんなときはどう折り合いをつけてきたのか訊くと「諦めないこと」ときっぱり。チアリーディングで培ったタフな精神力がむくりと頭をもたげる。
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