格好悪くても手放すことの大切さ
とはいえ、忙しい日々の中で、心に余裕を持つことは難しいものだ。その点、小橋さんは、遊びでも仕事でも、楽しさを見つける名人と言ってもいいだろう。その秘訣はどこにあるのか。
「僕の口癖に『頭の中の消しゴム』っていうのがあるんですけど、忘れっぽいんですよ(笑)。昔は1週間も、2週間も、下手したら数カ月悩んでいたこともあるんですけど、最近は悩みごとを考えていても『あれ? 何に悩んでいたんだっけ?』って忘れちゃう。
仕事をしていると誰もが理不尽なことに直面しますよね。もちろん僕も人間だから、その瞬間は感情的になるし、むかつくんですが、今はそれが長く続かない(笑)。
だって、気にしたところで解決できないのであれば、気にすることに何の意味があるのか、逆に解決できるなら気にして何の意味があるのかってことになる。上がり続ける株もなければ、下がり続ける株もないように、きっとどうにかなる。
あまりにも理不尽なことに対して『目には目を』という方もいるんですけど、僕はあまり好みませんね」。
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