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いまスーツを正しく、美しく着こなすために

そう、自分らしさが表現しやすくなったということは、裏を返せば否が応でも自分自身がさらけ出てしまうということ。すなわち現代のスーツは、誰もが着るだけである程度のビジネスマンに見えた、かつての“着なければならない服”とは、似て非なるものなのだ。

だがその分、選ぶ楽しみや着る喜びがあり、誇張されていない本当の自分らしさで勝負できる。そして自信に満ちた自己を投影できる、最高のビジネスウェアであり、ファッションアイテムなのである。

「現代のスーツを着こなすためには、自分に対する自信の他にも、必要なことがいくつかあります。そのひとつが良い姿勢です。

肩パッドや芯地は体型を力強く、姿勢を良く見せる役割を果たしますが、それらが使われていない現代のスーツは、姿勢が悪く猫背でも補正してくれません。ゆえに凛々しいスーツ姿にとって、姿勢はとても重要なのです。

そして威張り散らしたりしないグッドマン(善き人)であり、プロフェッショナルであることです。

私の会社には“憶測で仕事をするな”というモットーがあるのですが、常に先のことを考え、何事も準備を万端に整えて臨もうと、スタッフには諭しています。そういった人間としての、プロフェッショナルとしての正しき姿勢が、スーツ姿にも表れると思うのです」

毎朝5時に起床し、水泳をしてから6時に出社するという生活を30年以上続けているというポール・スミスは、英国紳士らしい背筋が伸びた姿勢とスマートな体型を維持し、身のこなしも軽やかで若々しい。そして誰もが認めるファッション業界随一のグッドマンであり、世界中を飛び回る自信溢れるクリエイターにして経営者であり、誰よりもスーツがよく似合う。

本人がなによりの手本となっているように、そのアドバイスはこれからのスーツスタイルの指針となるに違いない。



[問い合わせ]
ポール・スミス
https://www.paulsmith.co.jp/shop
ポール・スミス◎1946年イギリス・ノッティンガム生まれ。1970年に地元ノッティンガムに初のショップをオープン。1976年にはパリにて自身のメンズコレクションを初披露し、デザイナーとしてデビューを飾る。現在では60以上の国や地域でおよそ130店舗を展開するグローバルファッションブランドに成長。2000年には故エリザベス女王より、“サー”の敬称で呼ばれるナイトの称号を授与された。
 

Promoted by ポール・スミス リミテッド/ direction by Akira Shimada / photographs by Yoko Nakata( MAETTICO ) / text by Yasuhiro Takeishi
記事提供=Forbes

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