何事にも妥協しない姿勢と背景
前述した定番「ニューマニラ」を筆頭に、数々のモデルを展開するなか、新作のリリースも精力的で安住しない姿勢もまたブランド価値を高めていくことにつながっている。
そして、多様化するスタイルのなかで、よりユーザーが楽しめるような選択肢を提案することも名門としてあぐらをかいていない柔軟性と見える。
2023年春夏より新作として登場した「ニュートロフィー」もまた、そうした名門の矜持が滲むシングルライダーズ。最小限の機能と、ミニマルなビジュアルを両得している。
フロントポケットのジップを排除して、よりミニマルな印象としたシングルライダーズ「ドーバー」は、よりコーディネイトに取り入れやすいモデル。写真はカウレザー。20万9000円/ジェームスグロース(グリニッジショールーム 03-5774-1662)
こうしたブランドの姿勢は、これまでの鯉斗さんにも共感できる部分が多い模様。
「振り返ってみると、格好いい大人たちに囲まれてきたと自分では思っています。バイクの世界にハマったのも、今思えば、ハーレー乗りで大工だった祖父の影響も少なくなかったですし、尊敬する父もまたバイクが好きだった。
両胸入ったスランテッドジップポケットがアイコニックな「クラブマン」。背面にアジャスターを備えており、身幅調整も可能。写真はカウレザー。24万2000円/ジェームスグロース(グリニッジショールーム 03-5774-1662)
噺家の世界に入ると、いっそう物作りの気持ちがわかるようになりました。自分の感性を絶対的に信じられるようになりました。これが職人なんだなって。どの工程にも妥協しない。何一つおろそかにしない。そういう姿勢は本当に格好いいと思います」。
若い頃にはやんちゃしたものの、さまざまな大人たちに助けられ、心を入れ替えて研鑽を積むこと14年。技を磨き上げ、二ツ目、真打と駆け上がった。
「修行時代は、バイクに乗ることもできませんでしたが、今はこうして趣味として楽しめています。改めて、人の手によって、きちんと作られたものの魅力をわかるようになってきたんだと思います」。
若い頃から長く続く趣味としてサーフィンも嗜んでいるというアクティブな鯉斗さん。私服の腕元には、サブマリーナーがチラリ。この件に触れると。
「ずっと憧れていたんです。品質が良くて、水に強いダイバーズウォッチ。サーフィンのときにもいいですし、こういう背景のあるアイテムも身に着ける満足感は、大人になってよりわかるようになりました。これからも、ジェームスグロースのように、作り手の想いを感じられるものを身につけていたい、と言う思いは強くあります」。
40歳を手前に、格好いい大人に向けても一歩一歩近づこうとする瀧川鯉斗。研鑽をやめないその姿勢と、ジェームスグロースの革ジャンが、よく馴染んで映る。
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