▶︎すべての写真を見る ボストンでシューメイキングを学んだポール・ヴァン・ドーレンら、3人の男たちが立ち上げた“ヴァンの仲間たち”は、いかにしてその輪を広げていったのだろうか。
オリジンと呼ぶに相応しい「ヴァンズ」基本3型の成り立ちと特徴をおさらい。
[1966年]初めて世に送り出した“正統”という名の一足
ブランド創業年に当たる1966年に生まれた不朽の名作。“正統”を意味するモデル「オーセンティック」の歴史はすなわち、ヴァンズそのものの歩みに等しい。
彼らのルーツとなるショップオープンから店頭に並んだこのシューズには、「#44」という品番が付けられていた。
当時はワッフルソールではなく、青色のラバーに波状の切れ込みを入れた「スリットソール」を採用。あくまで水辺での着用を睨んだ、滑りにくいデッキシューズとしてのデビューだった。
その優れた機能性を独自の嗅覚で嗅ぎ分けたのが、西海岸を根城とするローカルスケーターたち。
グリップ力の強いフラットソールはスケートボードの上まで活躍の場を広げ、スケートカルチャーの発展を力強く支えた。
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