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“プチコンプリ”をフレンドリープライスで



腕時計に求める使い勝手を言うならば、手首をチラリと顔に向けるだけでわかる諸情報だろう。時刻以外の情報がダイヤルに刻まれていれば利便性が高まることは言わずもがな。

「バロンチェッリ クロノグラフ ムーンフェイズ」は、クロノグラフに加えて、デイ&マンス表示、そして、外周を針で示すポインター式デイト表示、おまけにムーンフェイズまで備える多機能時計、いわゆる“プチコンプリケーション”に当たる。

搭載するムーブメントは、60時間のパワーリザーブをもつキャリバー60系。ニヴァクロン製のヒゲゼンマイによって、磁場の影響や衝撃性の軽減にも貢献。「バロンチェッリ クロノグラフ ムーンフェイズ」自動巻き、SSケース、42mm径。40万2600円[9月末発売予定]/ミドー(スウォッチ グループ ジャパン 03-6254-7190)

搭載するムーブメントは、60時間のパワーリザーブをもつキャリバー60系。ニヴァクロン製のヒゲゼンマイによって、磁場の影響や衝撃性の軽減にも貢献。「バロンチェッリ クロノグラフ ムーンフェイズ」自動巻き、SSケース、42mm径。40万2600円[9月末発売予定]/ミドー(スウォッチ グループ ジャパン 03-6254-7190)


この多様な情報群を、ダイヤルに整理して表現する手法はお手のものだ。

というのも、ミドーは、2002年に「オールダイヤル」というモデルを発表以降、建築にオマージュを捧げてきた。時計のデザインに建築的な手法を取り入れながら、立体感や視認性を高めてきた歴史を、この「バロンチェッリ」にも宿しているのだ。



それゆえに、ダイヤル上の段差付けや、メモリ類の整理、色使いなど、細部にわたり、使い勝手の良さにつなげているという芸の細かさがある。

撮影モデルでも、ブルーとイエローを巧みに組み合わせながら、サブダイヤルやポインターデイト表示を色分け。さらに、リボンベルトでこの色を拾うことで、全体のテイストをまとめあげているのもいい。



我々の愛するアメカジスタイルの腕元にアクセントとして使うのも最高だ。

そして、こうした多機能を備えた機械式時計ながら、アンダー50万円に収まるのもうれしい限り。こうした魅力もまたミドーならではといえるだろう。
4/4

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