4回に分けてお送りしてきた、ニオイ問題解決マニュアルも最終回!
前半に引き続き、読者から寄せられたニオイの悩みに、スペシャリストたちが答えてくれた。
話を聞いたのは……
◉山﨑まいこ先生
まいこホリスティック スキンクリニック院長・山﨑まいこ先生●美容専門誌や女性誌などのメディア出演多数。多角的な視点から、肌やカラダの悩みに応える専門医。
◉マンダム 根岸沙英さん マンダム広報部 主任・根岸 沙英さん●2018年入社。自らが体験した"化粧品で人生は変わる!"ということを、自社の商品を通じて多くの人に経験してもらうべく奮闘中。
Q. 脇のニオイに悩んでます。ただの汗臭とワキガの見極め方は?
まずは、ニオイ悩みの上位に上がってくる、脇臭について。自分では判断しづらい「脇臭」と「ワキガ」の見極め方を、まいこ先生に聞いてみた。
A. 耳垢の湿りと服の黄ばみをチェック!
「ワギガと呼ばれる『腋臭症』は、遺伝による影響が大きい。もし血縁者にいる場合は、発症する可能性が高いと言えます。
見極め方として簡単なのは、耳垢が湿っているかどうか。
ワキガ体質の方は、独特のニオイを発する成分につながりやすいアポクリン腺の活動が活発で、耳の穴にあるアポクリン腺の活動とも関係があると言われています。そのため、ワキガ体質の方は、耳垢が湿っている傾向にあります。
また、服に黄色い汗ジミが良くできるという方も、ワキガの可能性が。アポクリン汗腺から分泌される汗には、タンパク質や脂質、アンモニアなどの成分が含まれており、汗が濁りやすいため、黄色い汗ジミができやすくなります。
ただ、ニオイには精神的なものもあります。まわりは臭ってなくても、本人が気にし過ぎて来院される方もいます。
ワキガは、欧米の方だと人口の70〜80%ぐらい。ですが、日本人だと15〜20%ぐらいと比較的少ない。良くも悪くも、日本人はニオイに過敏なところがあります。
もし気になるようであれば、まずはご家族や親しい人などに相談してみるのも、見極めるためのひとつの手です」(まいこ先生)。
Q. ひどい汗っかきで、夏場は汗が止まりません。多汗症でしょうか?
こちらも線引きが難しい、汗っかきと多汗症の境界線。まいこ先生による両者の違いは……
A. 日常生活に支障があるかないか
「多汗症のはっきりした境界線はないんです。強いていえば、日常生活に支障があるかないか。
例えば、汗のかき過ぎでペンが滑って持てないとか、書類が濡れちゃうとか、汗ジミがひどすぎて、こまめに服を交換しないと外出できないなど。
また、暑くもないのに発汗したり、突然カラダのどこか一部だけ大量に汗をかいてしてしまう人は、情動やホルモンバランス、自律神経の乱れなどの可能性もあり、ひどい場合は病院で相談してみましょう。
夏場は、汗をかくのが当たり前。人より“汗をよくかく”くらいなら、そこまで心配する必要はないと思います」(まいこ先生)。
もし多汗症だとしても、カラダの部位ごとに治療法があるそう。
例えば、脇はボトックス注射や塗り薬、手のひらは電気を流した水に手をつけて汗腺を塞ぐイオントフォレーシス、顔はマイクロボトックス注射など、さまざまな治療法がある。
汗が普段の生活に支障をきたすレベルなら、医療に頼ることも視野に入れてみてよう。
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