日本の野外ロックフェスの先駆けであり、もはや夏の風物詩としてお馴染みのフジロック フェスティバル。
今年も多くのフェス好きたちが集い、7月28〜30日の3日間、豪華アーティストのパフォーマンスを思う存分楽しんだ。
ただ、ここ数年の沈んだ空気を吹き飛ばす最高潮の盛り上げにひと役かった、とある復活劇も忘れてはいけない。
【写真21点】「Gショックのサポートで4年ぶりに復活、フジロック名物“パレス”の全容」を写真でチェック 今年もやってきた! 日本随一の野外フェス・フジロック
1999年の第3回目から、毎年苗場スキー場を舞台に行われているフジロック。
134ヘクタールを誇る広大な会場には、収容人数約4万人を誇るメインステージのグリーン・ステージをはじめ、ホワイト・ステージ、レッド・マーキー、フィールド・オブ・ヘブンなど、数々のステージが用意されている。
だがここ数年、とあるエリアがフジロックのマップから姿を消していた。
それは、入場ゲート前のあるフリーエリア「ザ・パレス・オブ・ワンダー」。
会場内では午前10〜11時頃を目処にアーティストたちが演奏を開始し徐々にボルテージを高めていくが、同エリアが本格的に始動するのは23時頃。
アーティスティックなオブジェがそこかしこで存在感を示し、煌々と輝くネオンライトが掲げられたライブハウスでは通好みのバンドが粋な音楽を奏でる。
その周辺では大道芸人が人間技とは思えないパフォーマンスを披露し、屋外に設置された「ルーキー・ア・ゴーゴー」のステージでは、一般公募から選ばれた気鋭のインディーズバンドが新鮮な音を届けてくれる。
くるりやアジアン・カンフー・ジェネレーション、サンボマスターらもこのステージで歌っていたことはよく知られるところだ。
だがフジロックの夜のアイコンも、2020年からはコロナ禍で中止を余儀なくされていた。
「なにかモノ足りない」と思っていたフジロックファンも多かったに違いない。そんな想いに応えるかのように今年、「ザ・パレス・オブ・ワンダー」が4年ぶりの復活を遂げたのである。
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