薄着になるこの時季。マンネリしがちなコーデのスパイスとなるのが、アクセサリーである。
とはいえ、久々に着けようと思ったら黒ずんであられもない姿に……なんてことも。 アクセサリーの基本知識を心得ていれば、そんな状況にも焦らないで済むはずだ。
【写真12点】「知って得するアクセサリーの基本」の詳細写真をチェック 教えてくれたのはこの人
藤本徹也さん●アクセサリーブランド「シンパシーオブソウル」のデザインやディスプレイのディレクションを担当、自らも製作を手がける。シルバー業界でのキャリアは20年を超えるベテラン。
基本の“キ”① シルバーアクセに刻印されている「925」って何?
「実は純銀は、もともと成型しにくい素材。複雑な作りやデザインでなければ問題ありませんが、そうでない場合は他の素材を混ぜることで硬度を高める必要があります」。
「925とは、素材における銀の含有率を指しており、92.5%の銀とそれ以外で構成されているということを示しています。まれに950というアイテムもありますが、硬度などを考えると昔も今も主流は925。それらを総じてスターリングシルバー(法廷の純度を含む銀)とも呼ばれています」。
基本の“キ”② ゴールドアクセに刻印されている「24K」「18K」って何?
「K=金(ゴールド)のことですが、24や18などの数字で金の含有量の違いを示しています。24Kは金の含有量が99.9%の純金を示し、18Kには約75%の金が入っています。18Kは海外では750と表記されますね。14Kになると金の含有量は半分ほど。10Kだと全体に占める金の含有量の方が少ないですね」。
基本の“キ”③ アクセサリーはなぜ黒ずむの?
「久々にアクセサリーを取り出したら、黒く変色していることがよくあります。ほとんどの場合、硫化という現象が原因です。硫化とは、皮膚や髪の毛のたんぱく質に含まれる硫黄の原子が結びつくことで起こる化学変化。
酸化による黒サビのように書かれた記事も目にしますが、サビは腐食でどんどん物自体がやせ細ってしまう現象です。硫化と酸化は混同しがちですが、異なる化学反応なのです」。
「アクセサリーが黒ずんでしまったからといって落胆する必要はありません。硫化の場合は、磨けば元の輝きを取り戻します。シルバーアクセサリーの中には、あえて黒い部分を作り奥行きを演出する手法がありますが、それもまた硫化を応用しているのです」。
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