ダイバーズの魅力はストーリー性にある
「ポントス S ダイバー」は、どこを切り取ってもモダンなダイバーズだ。そんな共通認識を得た編集長・原、そしてマーシーこと三浦さん。彼らが出席したトークショーでは、改めて新作ダイバーズの優位性についてさまざまな話が飛び交った。
「機能はプロ仕様でも、シンプルなデザインにまとまっていていいね!」(三浦さん)、「小径化が時計のトレンドだけど、この42mmは大きすぎず使いやすい」(原)、「ラバーストラップのフィット感が最高!」(三浦さん)などなど。そのなかで、ひとつの素朴な疑問が浮かぶ。「そもそもダイバーズって、なぜここまで我々を惹きつけるのだろう」(原)と。
夏、海、ダイバーズ。そんな能天気で楽しい連想も、食指を動かす一因にはなるだろう。「それでも、大人を満足させる理由としてはちょっと弱い」(三浦さん)。
ダイバーズとはつまり、深海に潜るプロの命を支える相棒たるギア。であれば「そのモノが生まれた背景や、なぜそういうスペックが必要なのか。そんなストーリーがあるモノを身に着ける喜びが、ファッション好きにはたまらない」(原)というのが、的を射た答えのはずだ。
「ポントス S ダイバー」をはじめ、プロフェッショナルダイバーが持つ圧巻のスペックは、往々にして我々の手に余る。普段から深海に潜る海男など、そうは見つからない。それでも本物のダイバーズが持つストーリーは、抗いがたい物欲に化けてしまう。
「オフロードをものともしないSUV車を、街でさらっと乗るような感覚に近いでしょうか。一方で、本気すぎるのはなかなか手が出しにくい。すべてが必要十分で、コストもユーザーフレンドリー。その点でも、モーリス・ラクロアの新作ダイバーズは非常にモダンだと思います」(原)。
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