雨に濡れたスニーカーを前にしたときの、あのブルーな気持ちと言ったらない。
前回、スニーカーの梅雨対策として正しい防水スプレーの使い方を紹介したが、うっかり忘れてしまったらどうすればいいのか?
水濡れ後も含め、気になるケアをスニーカーのプロに余すことなく聞いてみた!
【写真21点】「スニーカーの梅雨対策に覚えておきたい10のコト」の詳細写真をチェック 【話を聞いたのはこの人】 城所 匠さん●高円寺にあるスニーカーメンテナンス&リペアの駆け込み寺、スニーカーアトランダムの御意見番。元ラーメン店の店長という異色の経歴をもち、これまで手がけたスニーカーは数知れず。その豊富な経験と知識に各メーカーからの信頼も厚く、幾つものプロジェクトやイベントに参画。自身も多数のスニーカーを所有する。
【Q1.】雨でビショ濡れのスニーカー。まず何をすべき?
A. スニーカーの中にタオルを詰めて一晩乾燥してください。
城所 スニーカーの外側をしっかり拭くのはもちろんですが、染みてきた雨水や汗など内部もケアする必要があります。中に乾いたタオルを詰めて水気を取りましょう。
一晩タオルに水分を吸わせたら日陰干し。この手間を怠るとシミの原因になり、素材のハリ感も失われていきます。翌日、翌々日は別のスニーカーを履き、濡れたスニーカーは休ませてあげると、なおいいですね。
【Q2.】タオルの代わりにシューツリーを入れるのもアリ?
A. シューツリーを入れるとカビ発生の可能性が……。
城所 木製のシューツリーはよく吸湿性があると言われますが、それには限度があります。濡れたスニーカーから水を大量に吸うことでシューツリーにカビが発生する場合も考えられるんです。
しかも、濡れたスニーカーは素材自体が柔らかくなっています。バネ式のプラスチック製シューツリーをスニーカーに入れると過度なテンションを与え過ぎてしまうので型崩れを起こす可能性もあります。やはり乾いたタオルがいちばん安全かと思います。
【Q3.】スエードの毛が濡れて寝てしまったらどうする?
城所さんが愛用するのは、「コロニル ヌバック+テキスタイルボトル」という保湿剤。
A. 保湿剤&ブラッシングしましょう。
城所 ニューバランスなどのスエード素材を使っているスニーカーは濡れると毛が寝てしまうことがあります。スエードの毛が寝ている=絡まりながら硬まっている状態。そこで強引にほぐそうとブラッシングをしてしまうと、毛が一気に抜ける可能性があります。
まずは、スエード専用のローションで保湿をしてあげてください。そのあと十分に乾かしてから、ブラッシングすると綺麗に解けます。保湿剤はスニーカー以外の革製品にも使えるので、一本持っておくと便利ですよ。
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