「メカニカルダイバー 200m」のブラックバージョン「NB6025-59H」。デュラテクトDLCを施したスーパーチタニウム™️ケースとグラデーションダイヤルが魅力だ。200m潜水用防水。自動巻き、横41.0㎜。17万500円/プロマスター(シチズンお客様時計相談室 0120-78-4807)
時計ファンに根強い人気を誇る歴史的なダイバーズウォッチが、シチズンにはある。
その名も“フジツボダイバー”。
そのデザインを継承しながら、スーパーチタニウム™️ケースを纏って現代に蘇ったシチズン プロマスター「メカニカルダイバー 200m」が、レトロな風貌とシチズン自慢の技術が相まって、高い人気を獲得している。
そして、今年登場したオールブラックモデルもまた、名機“フジツボダイバー”の深化を感じさせる一本に仕上がっているのだ。
海と太陽が恋しくなる夏の腕元に映えそうな、万能ダイバーズを改めて深掘りしていこう。
【デザインの深化】 オールブラックの精悍な佇まい
「腕時計は男が身に纏う数少ない装飾のひとつ」とよく言われる。
着用点数が減り、シンプルな夏服に合わせるとなると、さらに腕時計の存在感の高さは、重要度を増してくるはずだ。
そんななかで、黒時計が持つファッションとの親和性は見過ごせないものがある。
角ばったインデックスと主張のある針のデザインにより、視認性の高さも保証する。
黒いアクセサリーの「引き締め効果」は絶大だ。例えば、オールブラックのコーディネイトに馴染むのはもちろんのこと、ブルーやホワイトを軸とした爽やかな装いにおいては、腕元でピリリと全体を引き締めてくれる。
シチズン プロマスターの“真っ黒ダイバーズ”は、スミ黒風なマットブラックと、光が届かなくなる深海への思いを託したグラデーションダイヤルとの組み合わせによって、絶妙なアクセントをもたらしてくれるのだ。
控えめながらも効果的な“装飾品”は、飽きることなく長く愛せる一本となってくれるだろう。
もちろん、ただ「黒ければいい」わけでもない。身に着けたくなるほどの背景もまた、腕時計には必要だからだ。その点で、“フジツボダイバー”を出自とする本作ならば、間違いはないだろう。
改めてその経緯をおさらい。
1977年に発売されたダイバーズウォッチが、のちの1983年にオーストラリアの海岸でフジツボを固着させた個体として発見された。しかも、フジツボのゆりかごとして波間を漂うなか、時を刻み続けていたという逸話だ。
フジツボダイバーから着想を得た、昨年発売のモデル。
つまり、ダイバーズウォッチに求められる高品質を、この逸話が証明しており、シチズンの高性能ここにあり、という評価につながったわけだ。
この時計のデザインを継承し、機能面においてはブラッシュアップされた現代の機械式ダイバーズが、このシチズン プロマスター「メカニカルダイバー 200m」なのだから、ただの“真っ黒ダイバーズ”ではないことは、おわかりいただけるはずだ。
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