若手の企業化プログラムをきっかけに、ジビエ流通をビジネス化
星野 悩みを抱えている新人ハンターがそんなにもいらっしゃるんですね。
高野 そうなんです。だけど、そのハンターのSNSではマネタイズができていなかった。というか、そもそも狩猟そのものが、マネタイズの難しさをもっていて。
ときには星野の若い頃の経験が、高野さんが直面する問題を解決するヒントに繋がる場面も
星野 いままで伝統的な日本のハンターは、どうやってお金を稼いでいたんですか?
高野 穫れたものを買い取ってもらって現金化、という形ですね。獲物の値段に大まかな目安はありますが、着弾した部位や個体差によって価格が変わるので、獲ってみないといくらになるかわからない、というところがありました。
星野 それではハンターを職業として捉えるのはきびしいですね。
高野 それもあって、ジビエを軸になにかできないかと考えていました。そのときちょうど、十勝の19の市町村と地元銀行さんが協力する企業化プログラムに参加する機会があったので、いまのFantのベースになるアイデアを持って行きました。そしたら嬉しいことに札幌のベンチャーキャピタルさんにお声がけいただいたんです。
星野 そういうことだったんですか。それで起業につながると。
高野 はい。最小限の機能でスタートを切ったのが2021年の春、本格的なサイトオープンは2022年の秋なので、本当に生まれたばかりの会社です。
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