【Answer③】
ニュアンスカラーは中間色
酒井 色の重みとかは、エアリーにはあまり関係ない?
キクチ それはまた違った表現になるかもしれないですね。「ニュアンスカラー」とか。
酒井 (チーン♪)ちょっとごめんない。「ニュアンスカラー」もよく雑誌に出てくるけどわかってない。
キクチ 例えばコレ、酒井さんは何色に見えますか?
酒井 え? むずいな……。水色でもないし、グレー? え、何色ですか?
ハラ これは文字書く側からすると、ブルーグレーですかね。ブルーとグレー、2色あるように見える中間色ってことで、ニュアンスカラーって言ったりしますね。
キクチ あとは植物の名前がくっついてきちゃう色の名前もあります。
酒井 へぇ、例えば?
キクチ ピスタチオグリーンとか。つまり、パッと見じゃ何色かわからないものをニュアンスカラーとして表現します。
酒井 ちなみに今年はニュアンスカラー、流行るんですか?
ハラ ニュアンスカラーでまとめるコーデとか、良いと思いますよ。いわゆる「ワントーン」ってやつですね。
酒井 さすがにワントーンぐらい知ってますよ(笑)。そうだ、あと、これもわからない。「奥行きのある」って?
【Answer④】
異素材を重ねると「奥行き」が作れる
キクチ 「奥行き」は大事ですね〜。例えば、黒に黒を重ねるときに、同素材のものを重ねていくよりも、ちょっと素材が違うものを重ねていく。
いちばん上にレザーを着て、その下にブロードのシャツを着て、さらにその下にカットソーを着る、みたいなことです。そうやって素材感の違うもの重ねると、奥行きって作れるんです。
酒井 なるほど。平子さんもたまにやってるなぁ。今思ったらアレ、奥行きだわ! 同じ色で素材変えて、遊び放題やってるわ。
ハラ さすが平子さん、上級者ですね。
酒井 お二人は「今日は奥行き出してこう」とか「エアリーな感じでいこう」とか、考えてコーディネイトしてるんですか?
ハラ そう言われて思いましたけど、単語だけで見ると我々も意味がわからない言葉いっぱい使ってるなって。「エアリーで、奥行きがあって、ニュアンスカラーの……」みたいな。これで回文が作れそう。
酒井 結局、何言ってんだかわかんない、みたいなね(笑)。
ハラ ファッションって感覚の部分が多いので、そもそも説明するのが難しいはずなんですよ。それを無理矢理、言葉に落としてるから、「何だこれ?」ってことになるんだと思います。
酒井 なるほどな。お笑いと一緒かも。
ハラ そうそう。説明しようとすると面白くなくなっちゃうっていう。だからあえて「今日はエアリーです」って言葉にしちゃうのは格好悪いかもね。
◾️今回のポイント
① 「こなれ感」は、着なれている感
② 「エアリー」は、風を纏うような雰囲気
③ 「ニュアンスカラー」は中間色
④ 異素材を重ねると「奥行き」が作れる
これらの用語のほかにも、「抜け感」「とろみ」「ジェンダーレス」といったキーワードの意味をYouTubeで解説中だ。
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