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タリスカーの特別な味わいは出自にあり

スコットランドで2番目の大きさを誇る、自然豊かなスカイ島。タリスカーはこの自然の恵みで作られている。

スコットランドで2番目の大きさを誇る、自然豊かなスカイ島。タリスカーはこの自然の恵みで作られている。


タリスカーの唯一無二の味わいを作り出しているのは、蒸留所のあるスカイ島の厳しくも美しい、むき出しの自然環境だ。

スコットランドの北西部にあるスカイ島は、厳しい海洋性気候の島で絶えず海からの潮風に吹かれ、常に霧が立ち込めていることから「ミストアイランド」とも呼ばれている。

そしてその島の海壁に建っているのがタリスカー蒸溜所だ。満潮時にはなんと、建物ギリギリまで海面が迫るのだというから、いかに過酷な自然と向き合っているかが分かる。

「タリスカー10年」5850円[参考小売価格・税別]/MHDモエ ヘネシー ディアジオ https://mhdkk.com

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ところがこの厳しい環境こそが大事だと語るのは、前蒸留所所長のマーク・ロッホヘッド氏だ。

「どんなに厳しくとも自然の力には逆らわず、荒れ狂う風雨、ミストもすべて受け入れます。なぜなら、それはタリスカーの味わいを生み出す自然の恵みだからです」。



もうひとつタリスカーの味を支えているのが、1830年の創業時から変わらぬ製法だ。

まずは大麦を発芽させ、島の地中に眠っていたピートで燻して発芽を止めてから、麦汁を作る。

その麦汁を昔ながらのオレゴンパイン製の発酵槽で70時間かけて発酵させたら、2回の蒸留を経て、スコットランドでも12の蒸溜所しか採用していないという昔ながらのワームタブという装置でゆっくりと冷却し、その後アメリカンオークの樽で最低でも10年間熟成する。こうして長い時間と手間をかけて、唯一無二のタリスカーの味が完成する。



島を覆うミストを彷彿させる潮風のような風味、力強いスモーキーな香りと豊潤な甘みはすべて、スカイ島の豊かな自然があればこそ。

だから海と大自然の恩恵に感謝を込めて「MADE BY THE SEA」の文字が今もラベルに記されているのだ。



スコットランドでは「タリスカーほど生まれ故郷の自然を体現しているウイスキーはない」と言われている。スカイ島の自然環境をそのままボトリングしたかのようなタリスカーが、アウトドアでの食事をさらに味わい深いものにしてくれるはずだ。
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